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アタマのカラザ

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2004.04.22
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カテゴリ:みる・よむ・きく
クラフトエヴィング商会の「すぐそこの遠い場所」(晶文社)を風呂で読んでました。今月、ちくまから文庫が出たみたいですね。

この本は、架空の国「AZOTH(アゾット)」についての事典という設定で、アゾット旅行記である「クラウド・コレクター」の兄弟本です。併せて読むとより一層楽しめますよ。

本屋だと「ファンタジー」っていう括りになってるんですが、ありものの神話だとか伝説に寄りかかったタイプのが好きな人だと「はて?」と首を捻るような、まさに「雲を掴む」ような取っつきの悪いものかもしれません。それほどに「奇妙な」設定。

以前「太陽」っていう雑誌に連載されてた「じつは、わたくしこういうものです」っていうシリーズがありまして、うちには「チョッキレストラン」の回が偶々残ってました。

"レストランに来た客は、料理でなくチョッキを選ぶ。そうすると、選んだチョッキに合わせた料理が出てくる"

そんな料理店を営む夫婦の話です。

そんなような「架空の職業」を営む方々へのインタビューという設定のシリーズなんですが(写真付き)単行本では、更にモデルとなった人達の「本当の」インタビューが加えられてます。(ホントにホントなのかは謎。)

ここらへん「アゾット」にも共通してるんですが、こういうことされると虚実っていったいなんなのかさっぱりわからなくなってしまうんですよ。そこが面白いんですけど。「現実」とは「認識」にすぎない。そんなの当たり前のことですけど、忘れっぽいわたしたちですからそんなことはスッポンと抜けきった頭で日々暮らしてるんだなあっていうのを自覚するのには最適かもしれません。

装丁や写真も美麗なので、出来たら文庫でなく大型本を選んで頂きたいなとも思うところです。








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Last updated  2004.04.25 10:38:54
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