さっちゃんと９人家族

　　朝からいくつもいくつもメールのやり取りをしていた。予定していた時間が変更になったので、他の方に変わっていただかなくてはならなかったからです。

また返事か？と開いたには
「友人のお母さんが亡くなりました。
お葬儀は本日午後・・・」

慌ただしく進んでいくはずの今日という時間がしばらく止まったように感じられた。

さっきアレンジし直したところだけれど、もう一度組み立てなおそう、今日の一日。

お葬儀を最優先に組み込んで・・・

今日の教会は削れない。来週本番のために行けないこともあってクリスマスの打ち合わせがあるし、声をかけておきたい方々もいらっしゃる。久しぶりにバレエのレッスンがおやすみでW(11)もAもToさんも一緒に行ける日。

教会へ向かう道々、やたらと吐き気を感じる。

そうなんだ、昨日の夜はなかなか寝られなかった。
本番もちゃんと終わったし、友人との練習も選曲ができて目途が立った。
何にも寝入りにくい要素はないと思われるのになかなか寝れない。
本番の興奮でも残っているの？
などなど心の中で思いめぐらしていたら・・・きっと眠ってしまったのでしょう。でも完全に寝不足。

大学時代は「寝ずのさっちゃん」と名付けられていたぐらい、徹夜のあと、平気でフィギュアの早朝練習に参加したりして、睡眠を削ることはごく日常の出来事だったのに、今は2時間の寝不足だけでも相当ひびく。

だからに違いない、この吐き気！

「無理しんときな！」とToさんの言葉が飛んできた。

支度をして急いで乗った地下鉄、それでもぎりぎり間に合うかなぁ～～というタイミング。

え？寝れなかったのはこのため？

急にそんな思いが浮かび上がってきた。
真偽のほどはわからない。
でも以前親友が亡くなる前日も理由なく寝れなかった。

ご葬儀の場所は今日行くべきだった二つの練習場のちょうど真ん中だった。でも私はVnも楽譜も譜面台も持ってこなかった。
とても持っていく気になれなかった。

そうか、友人のお母さん、私に「ゆっくりし～～」て言って下さったのかもしれない。

友人のお母さんは長く入院されていたこともあって、直接お会いしたこともお話ししたこともほんの少ししかなかった。

でも「お母さん」と言うだけで、私にとっても大きな存在だということが分かった。
友人たちを育て、家族を慈しんで来られたのだから・・・。

　今は神さまのみもとにいらして、友人家族を見守って下さっていますね。
お別れは悲しくさびしいできごとだけれど、そこにまた新しい慈しみの形が生まれてくるのでしょう。

皆の心がお母さんの心と共にありますように