最近読んだ本のまとめ
最近は地震やら原発の話が多くて、本の話題を忘れてました^^;まるで読んでいなかった訳ではなくて、細々と読んでいました。『溺れる人魚』(著:島田荘司)は3編が収録された中編。脳手術によって人生を狂わされてしまったスイマーのお話。脳の一部を切除することにより精神コントロールが出来ると言う時代があって、当時としては最先端医療と目されていた。その最先端医療の確立を目論む医師、精神的に不安定になってしまったスイマー。手術を許可してしまったスイマーの夫。そして、ふたりの間に出来た子供・・・。不可解なスイマーと医師の死。島田氏がお得意な「不可能」状態の事件が「御手洗」以外の誰かが推理しますwその他にドイツの行った人体実験の話、石岡君の近況などがまとめられています。駆け足になります。次は藤木稟氏の『バチカン奇跡調査官』シリーズです。「バチカン」と言えば、キリスト教の総本山。イタリアという国の中に存在しながら独立した行政を持つ一国家(市国)として運営されている。キリスト教に馴染みの少ない人間でもそれくらいの知識は一応持っている^^; そのバチカンに存在する(本当に存在するわけではないですよ)組織として、全世界の奇跡現象の真偽を調査する機関がある。それが「奇跡調査官」の仕事。最新の設備、道具、技術を駆使して、世界から寄せられる「奇跡」(マリア像が涙を流すとか、聖痕が体に浮き出るとか奇跡)の真偽を見極める。そして、その背後に「宗教」の衣を纏った「悪魔(悪い者たち)」を炙り出す。主人公は何故か「平賀」という邦人。彼のワトソン役には「ロベルト」という青い瞳の外国人(何人だったか忘れたw)このロベルトはワトソン役といえど、頭は良い。特に読書スピード、古文書の解析、暗号の解読にかけては平賀も一目おく。一方の平賀は計算能力に長けている。それから、使いこなすべき道具の扱い、医学的知識・・・おおよそキリスト教(並びに「宗教」)とかけ離れた知識、技量を持っている。お互いが足りない部分を補填し合うという良き関係。そんなふたりも歴としたキリシタンだし、信仰は厚い。信仰心故に(偽りの)奇跡に対して厳しい目を持って望む。つまり、本当の奇跡(自分たちが認められる)に出会ったら、それは素直に「奇跡」として認識するということ。彼らが活躍するシリーズはいまのところ3冊。いま、このシリーズにどっぷりはまってしまっていて、3作目を読んでいる。確かに酒興的な話は日本人には馴染みが薄い。それが海外の宗教であればなおのこと。それでも、とても面白く読む事ができる。話の展開もテンポがよく、中身(内容)もほどほど感が良い。と言う感じの読書。最近は量が減っているのだけれどねぇ。溺れる人魚は、☆☆☆バチカン~は、☆☆☆☆それにしても、雰囲気をよく捉えているんだよねぇ・・・なんの雰囲気かって? 読むと判りますって、読むと。