カテゴリ:映画エーが
今日は天皇誕生日で休日。ヘレンが図書館から借りてきたビデオを一緒に見ることにした。「息子の部屋」。2002年公開のイタリア映画だ。
精神科医ジョバンニは、妻パオラ、娘のイレーネ、息子のアンドレアの4人家族。ある日、アンドレアが潜水を楽しんでいたとき事故で死んでしまう。それまで平穏で幸せな毎日を送っていた一家は、大きな衝撃を受ける。 特に父ジョバンニは事故の当日、息子とジョギングをする約束をしていながら急患の往診に出てしまった間の事故だった。往診を断り、息子とジョギングをしてればこの悲劇は起こらなかったににと自分を責め、ついには仕事もやめてしまう。家族はいつまでも悲嘆に暮れ、いつしか家族の間もぎくしゃくしてくる。 そんなある日、息子宛に一通の手紙が届く。それは息子の死を知らないガールフレンド、アリアンナから手紙だった。母パオラは、息子のガールフレンドに一目会って息子が幸せだった瞬間の様子を確かめたいと彼女に電話する。 アリアンナはボーイフレンドとフランスへのヒッチハイクの旅の途中に一家に会いに来る。一家とアリアンヌ。悲しみを分かち合ううち、家族の中にも少しずつ変化の兆しが見え始めていく、といった内容。 映画の中で、神父が教会で説教する場面での台詞が印象に残る。「いつ泥棒が入るか分かっていれば盗まれる人はいない。」 この映画についての論評にもこの言葉を取り上げている人が少なくない。聖書からの引用だろうが、出典はどの部分からだろうと調べてみたら、どうもマタイによる福音書24章のようだ。 「43このことをわきまえているがよい。家の主人は、盗賊がいつ頃来るか分かっているなら、目を覚ましていて、自分の家に押し入ることを許さないであろう。」 カンヌで会場中を感動で包み、みごとパルムドールを受賞した愛と癒しの家族の物語というが、アメリカ映画の毒気に中毒状態の私には??? 私はもう少し解りやすいのが好きだ。ヨーロッパの映画は制作者が自分たちのために趣味で作っているのではと思ってしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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