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テーマ:精神の世界(125)
カテゴリ:宗教
「心が落ち着きません」と云った慧可に「落ち着かないその心を出してみなさい」と云った達磨。「その心が見付かりません」と答えた慧可に「心を落ち着かせてやった」と達磨。 この遣り取りから、達磨の境地は見えてくる。ではこの時、慧可は達磨の境地に達しただろうか。悟らなかったとは思えないが。(とはいえ、この逸話は事実ではないようだが) 一休禅師は、死に近い頃の自画像に「借用申す昨月昨日、返済申す今月今日、借り置きし五つのものを四つ返し、本来空に今ぞもとづく」と賛した。 この賛もまた、達磨の境地を彷彿とさせる。更に一休が詠んだ次の短歌によっても明らかである。 「花を見よ色香も共に散り果てゝ心無きだに春は来にけり」 この無とこの空、只の無と空ではないぞと、読み取るが故に。
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最終更新日
2020年06月18日 18時25分55秒
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