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ガーデニングで癒しのひととき

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2010年07月24日
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カテゴリ:野生動物
7月14日、家の裏で地面にアリが群がっているのを見つけた。何か茶色っぽいものが濡れてグニャっとなっている。よく見ると、ニホンヤモリの死骸だった。ニホンヤモリは毎年我が家の周辺で見かける。数週間前に外に出たら1匹が慌てて逃げて行った。この死骸よりも小さい個体だったので、まだ無事でいるだろう。
死んだニホンヤモリは老衰だったのか、襲われて死んだのかはよくわからないが、こうしてちゃんとアリに食われてその死をアリの生へとつなげることができた。そう考えると、輪廻転生は食物連鎖そのものではないかという気がする。
16日には、死骸はきれいに骨だけになり、そこだけ苔が焦げたように茶色くなっていた。
7月22日、庭の見回りをしようと家の裏を通り、ふとニホンヤモリの死骸を思い出した。どうなっただろうと地面を見ると、私の足が死骸を踏んで隠していた。一瞬、ぎょっとしたが、自然界ではこれが普通なのだと思い直した。そっと足をよけて写真を撮る。全く崩れたところがなく、きれいな骨格である。襲われたのではなく、老衰だったのかもしれない。ふと自分が食った魚の骨を思い出した。今まで多くの生き物の死を取り込んで生きてきたが、彼らの死を無駄にしないだけの生き方がちゃんとできているだろうか。
ニホンヤモリ
あまり踏みたくなかったので、死骸をそっと隅に移した。どのくらいかかるのかわからないが、これが跡形もなくなるまでこうしておきたいと思った。
自分の死骸に対する行為が残酷だとは思わないし、死を冒涜しているとも思わない。死骸はすべて何かの命に取り込まれるのが本来のかたちであり、またそうあるべきだと思うからである。
自分もそうなりたいとも思うが、人間はなかなかそうはいかない。墓石の下で周辺に生えてくる雑草の栄養分になれたとしても、その雑草は種を残す間もなく抜かれて死んでしまうかもしれない。そうなれば、そこで命は終わりである。死が無駄にならなかったとはいえないのではないか。だからこそ、人間は生きている間に何かの役に立って生きている価値があることを証明しなければならない。そう考えると、人間として生きるのはかなりしんどい。
もっと楽に生きたいと思う。一方で、人間に生まれてしまったのだから、人間としてちゃんと生きたいとも思う。ニホンヤモリの死骸を見るたびに、二つの相反する思いが交差する。そして、死骸に向かってつぶやいてみる。
やっぱり、最後まで生きる努力はせなアカンよな、ヤモちゃん。





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最終更新日  2010年07月24日 05時45分19秒
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