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カテゴリ:野鳥の名所
3月17日、某所にノハラツグミを見に行った。詳しい場所がよくわからなかったので、とりあえずあっちこっち歩きながら探す。ツグミがいれば近くにいるだろう。
ツグミはたいていえさを探しているが、たまに小競り合いするのがいる。もうなわばり争いが始まっているのだろうか。お前ら、どうせ来月には帰るんやろ。それまで仲良うしたらどないや。 ノハラツグミを探すが、なかなか見つからない。たまに背中が黒っぽいこげ茶色の個体がいるが、やはりツグミである。これかと思うとシロハラだったりする。どこやねん。 木の枝に止まっているのはヒヨドリである。最初は横向きだったが、しばらくしてカメラを向けてみると、真正面を向いていた。かっ、かわいすぎる。 うろちょろしている奴はとりあえず撮る。後でじっくり見たらノハラツグミだったということもあるかもしれない。 そもそも、ノハラツグミは迷鳥である。我が家の野鳥図鑑は初版本のためか、索引に名前が載っているだけなので全く知らなかった。いつもお世話になっているインターネットの野鳥図鑑には写真が1枚あるのみだし、以前に定期購読していた野鳥雑誌の写真を見ても色合いがいまいちよくわからない。ツグミよりも少し黒っぽく眉斑がわかりにくいのがそうかなくらいに考えていた。けっこう見分けるの難しいんかな。 とりあえず、比較用にツグミの写真も残しとこ。背中側、横向き、前側くらいでええかな。 もういいかげんくたびれてあきらめモードに突入である。そろそろ帰ろうかと歩き始めてほどなく、大きな望遠レンズつきのカメラを持った人々を見かけた。まず間違いなくノハラツグミねらいで来られたのだろう。 大砲軍団出たー。(持たざる者のひがみで失礼しました。) 邪魔にならないようににじり寄り、大砲の方向をうかがう。なるほど、これがそうかとズームしてみたが、どうもツグミのような気がする。顔を上げもう一度方向を確認すると、レンズの先は思ったよりもずっと近くに向いている。えっ、そっち? 慌ててカメラを向け直す。背中がバッチリ見えた。なんや、ツグミと間違えようがないやん。 ところが、すぐに木の陰に隠れてしまった。もうおしまいか。あきらめきれず周辺をうろうろしていると、今度は見やすい枝に移動していた。のんきに羽づくろいしている。元々、ツグミの仲間はあまり警戒心がないし、もの珍しさであっちこっち追い回されているうちにすっかりカメラマンに慣れてしまったのだろう。 やっと顔が見えた。やはりツグミほどは眉斑がはっきりしない。 たまにこちらを見るが、逃げなければならないほど嫌ではないらしい。 しばらくすると地面に舞い降りた。特にえさを探すでもなく、ちょこまか歩きまわっている。前傾姿勢で小走りし、立ち止まってはフンッとふんぞりかえる。ツグミと同じ動きである。たまにこちらをのぞきこむ。 しばらくあっちこっち歩きまわっていたが、急に地面をつつきはじめた。えさ探しか。 何やら細長いものをくわえている。ミミズのようである。 オリャーッとミミズを引っ張り出す。ミミズ、デカっ! このままゴックンするには長過ぎたようで、振り回してちぎろうとしている。 数cmにちぎれたミミズを飲み込んだ。足元には哀れなちぎれミミズの残骸が転がっている。 さらに振り回すが、なかなかちぎれない。そのうちにイラッときたらしく、意を決して残りを丸のみしてしまった。ドヤ顔に見えなくもない。 大砲軍団はまだねばっておられたが、お暇することにした。あきらめかけていたので、これだけ見られれば満足である。 このノハラツグミが無事に繁殖地に戻れることを祈りたい。もう会うこともないだろうが、元気でな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年03月24日 07時54分14秒
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