夏の暑さがいつの間にか、草むらで鳴く虫の声に変わり、
僕はこの頃の風の香が好きだ。。。
とても切なくそして寂しく遥か遠くの記憶を辿る。
中野の街は夜でも人が多い。。いつも思うのだがこの街には
独特な古さと言うべきか、暗さが一種漂っている。
ゴチャゴチャとした商店街から住宅街に抜けると、
僕の頭をかなり昔の町並みが残像として、目の裏側に見えて
来る事がある。。
その風景は木造の二階建ての日本家屋の隙間から空が抜けて
見えてくる。。その場所にはセメントの塊の様なマンションに
なっているにも関わらず、昔の喧騒を感じ取る事が出来る。
車から窓を開けて、タバコの煙を逃がし、街角に目をやると
確かに僕はこの街を知っているのだ。。
この街ど生きて来た人は何処へ行ったのだろう?
町並みは変わり、街の風景は変わって行くが、
目に映る物は変わっているが、本当は何も変わっていないのかもしれない。
人間は目に映る物を今として現実という物で理解認識しているが、
実は、今見ている物も、現実と言う名の物も、きっと幻で、
姿を変えて行くのだと思う。
DNA確かな物の記憶を僕は受け継ぎ忠実にそれを再生する
プレイヤーなのかもしれない。。
時代は変わるけれど、本質は昔も今も実は変わらないのかもしれない。
僕と言う人間は何処からやって来て何処へ行こうとしているのか?
生まれてからそんな答えを永遠と探し続ける旅人なのかもしれない。。
梅吉屋。
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Last updated
2006.09.24 00:06:33