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テーマ:鬱病(2269)
カテゴリ:躁鬱病とたたかう
新人から5、6年間お世話になった、M上司が定年を迎えるとのことで、
会社あてにメールを送り、俺だけの送別会をすることにした。 二周り以上干支が違うのに、色々な意味で話が合う方だった。 それだけに、少し淋しさがあった。 1時間くらい前に店に入り、事情を説明して、1万円札を先に支払っておく。 今日は、どうしても自分がご馳走したかったのだ。 会計の時になると、どうしても、まぁいいから、みたいな話になりそうだったので、先に払っておいたのだ。 それから、会社の受付のソファーで、M上司を待つ。 少しして、M上司がいらっしゃった。 歩きながら、色々話す。この春からの、中古電化販売の規制とか(何故ここで??)を説明したりする。M上司はM上司で、昔は、ベクタースキャンのモニターを使っていたけど、何十億円くらいするモニターだったとか話す。 なんやかんや言っている間に店についた。居酒屋というより、バーに近い。 カウンターが多く、また、坐るところもちょっと高めで、ジャズが流れている。M上司はジャズも詳しいので、これは誰それの曲とか説明をしてくれる。 俺はヘレンメリルくらいしか知らんなー。と思いつつ聞く。 料理をつまむというよりも、お互い、話す時間の方が多かった。 本当に20年以上離れているのだろうかという会話ばかりだった。 M上司は、文学が好きで、芸術にも明るく、ラテン語も大体聞いて理解が出来、いままで知らなかったのだが、敬虔なるカソリックの人であり、(そのため、俺の従兄弟も知っていた、世の中広いようで狭い)。映画も大好きで、哲学も結構詳しく、音楽もクラシック、ジャズ、和楽器まで幅広い。 本当にフィールドの広い方であった。今まで借りていた映画のDVDの話になった。見て思ったのだが、M上司は「俺のために苦心して」3種類の映画をチョイスしてくださったのだなと思った。 黒い罠 黒い罠(期間限定) ◆20%OFF! スペースバンパイア ●便利なコンビニ後払いが可能!スペースバンパイア <今だけ2枚で¥1990第3弾/初回限定生産> ハムレット(ソ連の作品) その中で、スペースバンパイアの話で盛り上がった。M上司はSF小説家コリンウィルソンのファンだったのだ。それで、色々教えてくれて、「賢者の石」という小説を勧めてくれた。今度、買って読んでみたいと思う。 そして、上司が「アルタードステーツ」の話にとんだ。 「俺、二回見ましたけど、きっついですよねーあれは。マッドで、ほとんど実話だし。家内からも禁止令が出ましたー(苦笑)」などと盛り上がる。 「でも、あれは、カミサンに助けられる話だなー。ところで、カミサンは仕事しているのか?」と聞かれるので、「はい」と答えると、「家に帰ったら、先祖がえりして猿になった、まつけんがパソコン触っていたら怖いだろうな」といわれた。苦笑するしかないね。 ワーナー・ホーム・ビデオ アルタード・ステーツ 未知への挑戦 上司は哲学はハイデガーから始めたそうだ。だが、司祭さん(?)の話では、邪道らしく、カントを勧められたという話や、クラシックはベートーベン、モーツァルト以外はOKとか、カソリックなのに、笙などが出来るので、ときどき会社にこっそり、神事のバイトをしてたりしてたらしい。 ネットオークションから色々買ったり、本をネットで買ったりして、本当に便利な世の中になったなぁって言う。なんか20年後の俺を見ているような気がしてならない。 定年後は、森の管理人をちょっとやるという。もうコンピュータの世界はこりごりらしい。自然を愛し、蝶や、草花を愛する人だった。凄く意外だった。もっとゴリゴリの理屈っぽい人だと思っていた。 そんな上司が言った。「人生は悪くないよ」と。上司は悲観主義者ではなかった。なんだか嬉しかった。 上司とは、これが終わりではない。これからが始まりだと思う。 そんな気がした。そんな3時間30分の濃く、楽しいひと時を過ごすことが出来た。 これからも、よろしくお願いします。Mさん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月18日 19時46分13秒
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