「スター・ウォーズ・サーガ」完結記念
『スター・ウォーズの想い出サーガ』
(サーガ4・ジェダイの復讐)
77年制作の「スター・ウォーズ」につづく「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」は80年の制作。
そして、やはり3年後に「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」が公開される。
実は、日本での題名こそ「ジェダイの復讐」だが、原題は「Return of the JEDI」である。
これは制作発表当初の原題は「Revenge of the JEDI」だったのだが公開直前になって「Return of the JEDI」に変更された。
しかし、日本では、「ジェダイの復讐」というタイトルで既に宣伝広告が展開されていたため、変更する時間はなかったためによる。
確かに、「ジェダイの復讐」のほうがかっこはいいのだが、映画の内容的には、「Return of the JEDI」であった。
「復讐」という言葉が、誇りあるジェダイの騎士にはそぐわないというのが、変更の理由であった。
実際、今年公開された「エピソード3」は「シスの復讐」である。
ジェダイと敵対する暗黒面のフォースを操るシスこそは「復讐」という言葉がふさわしいということか。
ご存知の通り、昨年発売されたDVDでは、日本語題名も「ジェダイの帰還」に変更されている。
さて、この「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還」こそが、スター・ウォーズ・サーガの掉尾を飾る最終話なのであるが、森の小熊の躍りで終わるところが、個人的には情けない。
もっと壮大に、共和国軍の大勝利で大喜びで終わるべきところなのに、何で、こんな惨めな森の木の上で終わってしまうのか?
それはいうまでもなく、
まだ、続きを作る予定だったから
なのだ。
スター・ウォーズは、第1作の頃はともかく、「帝国の逆襲」ではっきりと「エピソード5」と打ち出されたときには、全部でエピソード9まであるとされていた。
ルーカスの談によると、エピソード1から3までがダースベイダーの若き頃の物語。
エピソード4から6がルーク・スカイウォーカーの物語。
そして7から9までが次の世代の物語、という予定だったのだ。
しかし、ルーカスも歳である。(というより、体を悪くしている)
もはやエピソード9まで作る体力がなくなってしまい、かといって他人に舵を取らせることは忍びなかったのか、「スター・ウォーズ」とは「ダース・ベイダーの物語である」とか、なんとか、今更わけのわからんことを唱えて、全6話で完結、などということにしてしまったのである。
77年から順当に3年おきにエピソード9まで作っていれば、なんと全話が完結するのが、あの「2001年」の予定だったのだ!!
惜しいことをした。
何度も言うようだが、あのビンボったらしい小熊だか小猿の踊りで幕を閉じては欲しくなかった。
ちなみに、「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還」DVDでは、エンディングに今回のエピソード1から3に出てきた惑星の人々がそれぞれの星にて喜ぶシーンが追加されている。
また、83年の映画公開時には、もちろん出演しようも無いはずだった、アナキン・スカイウォーカー役のヘイデン・クリステンセンも、DVDの「ジェダイの帰還」のラストに出演している。
これこそが、タイトルの「ジェダイの帰還」の象徴なのであった。
(つづく)