2008/10/31(金)06:54
読了:「ウチのシステムはなぜ使えない」
いつもご訪問頂き、ありがとうございます。
今日も長い通勤時間を利用し、一日で読み切ってしまった書籍の紹介です。
タイトルは「ウチのシステムはなぜ使えない」で、システム屋としては気になる一冊です。
この本は企業のITシステムに関し、なかなか思うように導入できない現状を指摘しています。
「高いお金を払ったのに使いにくい」「少し変更したいだけなのにお金がかかる」
「システムが動くまでに時間がかかる」といった不満を、働く人の視点から説明しています。
ITシステムを開発しするのはSE(システム・エンジニア)と呼ばれる人たち。
それを導入する(買う)側はユーザと呼ばれる、(概して)コンピュータに詳しくない人たち。
コンピュータやITシステムというと、かっこいい印象があるかもしれません。
ですが、実際に作っているのは紛れもなく生身の人間。
人と人とが、どんなシステムにしたいか打合せをしながら作っていくものです。
打合せをしていると、自然に人間関係や交渉などの機会が増えていくもの。
その中から、会社の中でも政治的な動きがあり、うやむやに進んでいくことも。
「なぜこんな機能が?」などと疑問に思うこともよくありますね。
本のサブタイトルに「SEとユーザの失敗学」とある通り、こうした人間関係から
システム導入が“いかに失敗していくか”を小気味良く描ききっています。
正直、一般的なシステム開発側の人間から見ると頭に来ることが多いかもしれません。
ですが、私の場合は本当の意味での「顧客第一主義」を最優先に考えています。
もちろん元SEという立場上、業界の裏側もよくわかっており、うなずけることは多いです。
ですので、私は頭に来るというよりは、甚く共感しました。
できれば、今までにシステム導入で失敗したことがあるような企業様、失敗したことは
ないけれども、大きな投資をしようとしている企業様には読んで欲しい一冊です。
システム業界に造詣がなければ、是非とも事前対策として、お奨めできる一冊です。
今後「使えないシステム」が少しでも減るよう、私も微力ながら尽くしたいと思っています。
応援クリックは励みになります!
ではでは~。
---
「ウチのシステムはなぜ使えない」です。