カテゴリ:思想
5月11日(土) 「幸福論」(ヒルティ)(第二部)(318) ヒルティ著草間平作訳 発行所 岩波書店(1935年5月15日) (注)あくまでも、訳に忠実にしていますが、簡略化や意訳や 表現の変更(例えば、「…である」を「…です」に変えたり)し ています。それもすべて自分自身のためです(後藤瑞義)。 キリスト教序説(20) (前日)後年になって、非常に苦しい道を経たのちに初めて知ることができるものです。慈悲心を持つ者は、将来、「神の国にふさわしい」人となることは確実です。(よりつづく) 人間の魂と神の霊との誠実な結びつきこそ、すべてのキリスト教の基礎となるべきものです。この結びつきを何にもまして妨げるものは、人間とその事業とを偶像視することです。さらにまた、財産や、名誉や、生活享楽主義です。そのなかでとりわけよくないのは、福音書が実に適切に言っていますように、「富の惑わし」です。つまり、財産と幸福とを同じものだと考えるごくありふれた錯覚です。こうした誤りから目ざめるのは、しばしば身も魂も犠牲にして得た財産が、よくよく眺めれば、どんなにうまく手に入った場合であっても、財産は苦労に値しないものだったということを発見した後なのです。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.11 07:13:12
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