カテゴリ:思想
5月22日(水) 「幸福論」(ヒルティ)(第二部)(328) ヒルティ著草間平作訳 発行所 岩波書店(1935年5月15日) (注)あくまでも、訳に忠実にしていますが、簡略化や意訳や 表現の変更(例えば、「…である」を「…です」に変えたり)し ています。それもすべて自分自身のためです(後藤瑞義)。 キリスト教序説(30) (前日)下層階級に、生活の享楽を求める非情な渇望があるからです。こうした渇望は、この階級でことさら養われている無神論的なものの考え方と結びついて、人間をまことの野生にまで退化させ、動物にひとしいものにしてしまいます。それも、文字通りけだものなみに退化させます。(よりつづく) 残念ながらこの点でも、社会の上層の人たちがしばしば率先して悪い実例を示しています。社会の上層のひとたちは、奉公人たちの享楽や軽佻さを嘆きますが、下層の人を駆り立てる同じ欲望を主人たちに認めることがないならば、下に立つ人々のそうした傾向もだいぶあらたまるに違いないのです。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.22 06:52:35
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