2015/11/30(月)16:25
柊 / 『寂しさの力』
集落を守るひひらぎ花にほふ
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『寂しさの力』
・中森 明夫 ・新潮新書
~カバー惹句~「人間のもっとも強い力は『さみしさ』だ。スティーブ・ジョブス、ウォルトディズニー・坂本
龍馬、山口百恵や酒井法子・・・世界を変える偉人やスターは、みんな猛烈なさみしさの持ち主
だった。彼らは精神的『飢え』をいかにして生きる力に変えていったのか。自身の喪失体験を
もさらけ出して人生の原動力を示した筆者の新境地。さみしくても大丈夫、ではない。さみしい
から、大丈夫! なのだ。」
序章 人はなぜ泣きながらうまれるのか? 1章 悲しさは一瞬、さみしさは永遠 2章 さみ
しさの偉人たち 3章 芸能界は、さみしさの王国 4章 さみしさの哲学 終章 自分が死ぬ
ということ。
5/3「毎日・書評」著者インタビユー(文・中澤雄大)~「きっかけは、老いた母の電話だった。(中
略)『さみしい、さみしい』と訴える。どうすることもできない自分の無力さが嫌になって。そんな
時、人はなぜさみしいんだろうとツイートに書いたんです。(中略) 変わり果てた母の耳元で生
現行を朗読すると、涙を流して『ありがと、ありがと』って。2日後に亡くなり、原稿(本書)も一緒
に焼いてもらいました。(中略) 僕の結論はさみしさは解消できない。でも力には変えられると
思うんです。」
「人はなぜ、さみしいのか? それは生まれてきたからでしょう。(中略) 五十代の独り者なん
て、さみしくて当然です。」深沢七郎や谷川秀太郎の詩も挙げ、「本書を、我が母・寿美子に
捧げます。」の最終行!!! 「55歳にして新たな境地を開いたようだ。」(↑中澤)