テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
フランス装って本の綴じ方があるねんね。
綴じ方ってか、本の出来上がる過程って言ったほうが良いかもしれへんけどね。 何も知らなくて手にしたら本中が袋とじだらけで 「なんじゃ?こりゃ!」って思うやろな(^^ゞ この写真は、本の地(下の部分)と小口(側面部分)が見える写真↓ ねっ、小口だけやなくて地も袋とじになってもうてるでしょ! これね、地の部分は8ページづつが一塊になってもうてるねん! でね、どうしてフランス装の事を言いだしたかと言うとね、フランス装の本をオークションに出してんね。 上の写真は、そのオークションに出すために撮った写真やねん。 で、相場を知るために検索したらね、本のプロの古本屋さんでも、フランス装の事を知らない店があってね、びっくりしてしまって、思うことがあってこの記事を書いてるわけよ。 その事を書く前に、フランス装が、どうしてこんな形になってるかを説明するね。 1枚の紙は裏表で2ページでしょ。 仮にA2の紙を1回折るとA3で4ページになる。 2回折るとA4で8ページになる。 3回折るとA5で16ページになる。 このA5の大きさが文庫本の大きさなわけよ。 この16ページの閉じてる状態と開いてる状態がどうなってるかと言うとね。 ・天(上の部分)は全部開いてる。 ・小口(側面部分)は4枚(8ページ)が4ページづつ二つに分かれて閉じてて、あとの4枚(8ページ)は開いてる。 ・地(下の部分)は二つに分かれて全て閉じてる。 って、文章にしたらややこしいけど、何でも良いから紙を三回折ってみたら、どうなってるのんか一目瞭然やで! で、本っちゅうのんは、この16ページの塊をたくさんくっつけて出来上がるわけやねんね。 で、折りっぱなしやったら上の写真みたく、くっつきまくってるんやけど、これをスパッとカットしたら普通の本が完成するわけよ。 しやからフランス装ってのは、普通の本のカット前の本っちゅうわけやね。 だからフランス装のことを「アンカット」とも言うねん。 で、上の写真の本が何かというと筒井康隆さんの『私設博物誌』という本やねんね。 こんな本↓ でね、この本をネットで検索したらアマゾンの中古品に、いろんな古本屋さんが出品してたんよ。 これを見て↓ お店の名前は白抜きにした。 フランス装を裁断ミスやと思ってはる。 だから、1円で処分しようといてはるんやと思う。 本のプロとは、とても思われへんよね! この、お店もフランス装を分かってはれへん↓ 側面が閉じた状態と説明してるけど、側面は半分しか閉じてなくて、地の部分が完全に閉じてるんやもん! だから、このお店も、この本の価値を分かってはれへんのやと思う。 でね、このことで、僕が思ったのがね、せどり屋って商売が成り立つんやなぁ…、って事なんよ。 ほら、「ビブリア古書堂の事件手帖」に、せどり屋ってのが出て来たやん! ドラマでは高橋克実さんがやってた。 古本屋で、価値のある本を安く売ってるのんを見つけて、それを転売して稼ぐって商売! 僕ね、本のプロがやってる古本屋で、そんな価値のある本を見つけれるわけがないって思ってたんよ。 チェーン店の古本屋には、そんな本は99.99%無いから、この話とは関係ないよ。 で、古本屋言うたら、大阪やったら梅田のかっぱ横丁とか、東京やったら神田神保町の古本屋なんかしか、価値ある古本なんか思いつけへんやんか。 しやけど、あんな店の奥に座ってるおっちゃんなんか、全員本の達人にしか見えへんもん(>_<) でも、ちゃうねん! ねらい目はネットやん! くさるほどあるネットの古本屋には、本の事を知らない人も混ざってるみたやもん。 もしかしたら、ネットだけで、せどり屋が出来るんとちゃうかと思ったわ(^^♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年09月28日 01時13分19秒
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