キャンディーズの夏…。
「暑中お見舞い申し上げます」 なぜかパラソルにつかまり あなたの街まで飛べそうです 今年の夏は胸まで熱い 不思議な 不思議な夏です 暑中お見舞い申し上げます 作詞 喜多条 忠 作曲 佐瀬 寿一郊外の山道で車を停めたらヒグラシが鳴いていた。カナカナカナカナ…ナカナカ…ヨイアツサデヨイワナカナカ カナカナカナカナ…って具合で。前にちょっと書いたけれど大好きな情景、田園風景に蛙の声。そして、ヒグラシの声がなんとも好きで心が和むのだ。ボクは少しヒグラシの声の林に入って行った。暑さに、直ぐに噴き出す汗、足元がおぼつかない。まだまだ若いと言いながらも体力の低下を実感してしまうな。ああっ、だからキャンディーズの夏!ギターのイントロから彼女たちのコーラスの部分は秀悦。歌詞とメロディーが至極シンプルで気持ちよいのだ。いまのジャパンポップスはつまらないものが多すぎると思う。パクリも多いし、どうもメロディーが引っかからないのだ。そしてとにかく歌詞がおおい。くど過ぎる。大衆音楽の定義は直ぐに「口ずさめる」ことにあると考える。キャンディーズのファンだったからかもしれないけれど、キャンディーズの歌はほぼイントロから口ずさめてしまう。「春一番」にしても「微笑返し」にしてもやっぱり楽曲がいい。「春一番」のイントロのギター、何百回うたった事か。ヒットの法則は印象的な(口で再現出来る)イントロだ!沢田研二の「時の過ぎ行くままに」のイントロは直ぐに頭の中で鳴る。(名曲!!)キング・クリムゾンの「21世紀のスキッツォイド・マン」も然りだ。とにかくキャンディーズの夏…。つまり、少しばかり気持ちを奮い立たせたいのである。「今年の夏は胸まで熱い!」って。そういいたいのだ。ボクはヒグラシの鳴く林の中でしばし佇んだ。カナカナカナカナ…ナカナカしんどいけど言ってやるぜえ…。「今年の夏は胸まで熱い!」