JR事故の被害 「通勤途中閉じ込められ」【ブログ】
22日朝、起きたJR宇都宮線、高崎線の停電事故は、通勤、通学客の足を直撃した。首都圏を南北に貫く「動脈」が午前8時前からストップ。立ち往生した列車では乗客が蒸し風呂状態の車内に閉じこめられ、各駅はバスやタクシーに乗り換える乗客でごった返した。雨の中、利用者から怒りの声が相次いだ。運行がストップし、通勤客であふれるJR大宮駅。駅員らが整理に当たっていた=22日午前10時すぎ、さいたま市で振り替え輸送の新幹線ホームへ向かう乗客ら=22日午前9時35分、群馬県高崎市のJR高崎駅で この事故で、大宮―さいたま新都心間など各地で列車が立ち往生した。乗客はJRの係員に誘導されて近くの駅へと歩き、線路脇には長い傘の列ができた。 さいたま新都心駅へ徒歩でたどり着いた埼玉県上尾市の会社員男性(36)は「電車に乗っていると架線から火花が出るのが見えた。1分後くらいにパンという音がした後、電車が止まった。冷房も止まったので、中は蒸し暑かった」と話した。さいたま市内の高校に通う女子生徒(15)は「電気も冷房も消えて暑かった。『窓を開けてください』と車内放送があり、乗客が次々と窓を開けた」と話した。「電車の中は混雑し、携帯電話で会社に連絡を取る人がたくさんいた。学校は臨時で授業を遅らせてくれるらしいけど……」と不安そうな表情を見せた。 同県桶川市の男性会社員(62)は「尾久駅まで行かなくてはいけない。会社にもせかされているが、埼京線の振り替え輸送では尾久駅まで行けない。どうしよう」と頭を抱えていた。 停車した電車の中から、車内の様子を携帯のカメラに収めて添付し、ブログを更新した者もいたようだ。※更新された写真 ブログ管理人は通学のため桶川駅から湘南新宿ラインに乗車し、大宮手前で止まった電車にしばし閉じ込められた。「普通に閉じ込められてる…私。」「前に立っている女性が気分が悪そうだったので席を譲った。」「周りがすっごいパニック。どうなるの!?Σ('_';)」といった文章が並んでおり、人々が困惑した状況を綴っている。⇒ 【ブログ】 埼玉県内の沿線の各駅構内は、電車を待つ通勤客や通学客でごった返した。切符売り場や改札口には長蛇の列ができ、駅員は遅延証明書を発行したり、振り替えの方法を教えたり、対応に追われた。 湘南新宿ラインが途中の宮原駅で止まり、タクシーで大宮駅まで来た埼玉県熊谷市の男子大学生(18)は「1限目の必修科目の授業に遅れた。どうしよう」と話した。 取引先と会うために東京・有楽町に向かっていたさいたま市の男性会社員(52)は「駅員に確認して、行き方を考える」と困惑顔で話した。 浦和駅では、午前8時前から全線で乗車ができなくなった。改札口の前では人だかりができ、午前10時50分ごろ、「復旧の見通しが1時間遅れ、12時ごろになりそうです」と構内放送があると、乗客からため息が漏れた。 一方、JR宇都宮駅や高崎駅(群馬県)では、東京方面へ向かう東北新幹線、上越新幹線に乗客が殺到した。宇都宮駅では上り電車が到着するたび、大勢の乗客が改札口に押し寄せた。「新幹線による振り替え輸送を実施しております」と繰り返すアナウンスを聞き、列に並んで振り替え乗車券を受け取ると、足早に新幹線のホームへと上がっていった。 ⇒ニュース元記事