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カテゴリ:秩父巡礼
十五番・少林寺の石段を降り、遮断機のない踏切を渡る。
そのまままっすぐ路地を抜ければ、番場通りという整備された商店街に出る。 そこからまっすぐ右を向くと、突き当たりに秩父神社が見える。 つまりこの番場通りは、秩父神社の表参道ということになる。 少し街をぶらつこうかと思ったが、せっかくなのでお参りすることにした。 確か、三番・常泉寺の観音堂は明治のはじめに秩父神社から移築されたものだった。 あながち巡礼とも無縁ではないだろう。 鳥居をくぐると、やけに境内が賑わっている。 どうやら今日は「御田植祭」というお祭りらしい。 今宮神社の「龍神祭」といい、今日はやけにお祭りづいている。 境内ではまさに神事の真っ最中で、白装束に笠を被った人たちが20人ほどか、 社殿の前に並んで、祈祷を受けている。拝殿内からは、雅楽の調べが聞こえてくる。 なんと、この「御田植祭」は、さきほど寄った今宮神社から龍神を迎え、 今宮神社境内の龍神池の水によって田植えの神事を行うという。 計らずも、2つの神社は、こうして繋がっていたのだった。 さっき今宮神社へ寄った時には、もう龍神は秩父神社へ向け出発していたのだろうか。 まだまだ続く神事を横目に、境内を散策する。 本殿の壁面には華美な彫刻がいくつも施してあり、目を奪われる。 中には、日光東照宮の彫刻で有名な左甚五郎作といわれるものもある。 本殿裏手は鎮守の森。この森自体が埼玉県指定の天然記念物。 入っていくことは出来ないけれど、この森に近寄っていくだけで、 御田植祭のざわめきも一瞬忘れてしまうほど、 マイナスイオン充満の澄んだ静寂に包まれる。 境内をゆっくり散策しても、まだ祭事は続いている。 聞けば、この「御田植祭」は埼玉県指定無形民俗文化財とか。 ならばゆっくりと祭のなりゆきを見ていたいところだけれど、 少林寺の駐車場に車を停めさせてもらっていることもあるし、 なんといっても旅の目的は巡礼であるので、車へ戻ることにする。 境内を出てから、あ、そうだと思い出す。 祭事中だったので、本殿にお参りすることができなかった。 引き返そうとも思ったが、三十四ヶ所の巡礼がつつがなく終わった時、 あらためてそのお礼に来ようと心に決め、十六番へと向かった。 秩父神社 埼玉県秩父市番場町1-3 tel.0494-22-0262 http://www.chichibu-jinja.or.jp/index.htm お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月20日 11時30分10秒
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