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カテゴリ:秩父巡礼
第18番札所
山号:白道山(はくどうざん) 宗派:曹洞宗 本尊:聖世音菩薩 巡拝日:2008年4月16日 ----------------------------------------------------------------- 12日ぶりの秩父。 ソメイヨシノの盛りは過ぎて、 代わって八重桜が見事に咲き誇っている。 晴れの日を狙っていたが、まさに花曇り。 長瀞を抜ける有料道路を下りて秩父盆地へ向かうと、武甲山も霞みの中だ。 その姿を写真に収めても、山容を捉えることはできないだろう。 この日は十八番・神門寺からのスタート。 神門寺は秩父を南北に貫く国道140号線沿いにある。 長瀞方面から秩父へ向かう国道沿いには由緒深そうな寺がいくつかあるが、 札所で国道に面しているのは、この神門寺のみ。 三十四ヶ所のうち、最もアクセスしやすい札所かもしれない。 正面より境内を臨むと、まずは歴史を感じる観音堂が目に入る。 天保年間の建立ということは、1840年前後。およそ築170年。 軒唐破風の天井部の部材は比較的新しく見えるが、 その下の彫刻には年季が感じられる。 十七番・定林寺の本堂などと同様、この観音堂も回廊がまわっているのだけれど、 このお堂は独特で、背面の回廊のみ壁に囲われており、 そこに無数の木彫りの仏像が納められている。ここだけでも独特の仏教世界。 しかもその面のみ数段床が下がっていて、ちょうどご本尊の下を通る作りになっている。 天井からはご本尊とつながった手綱が垂らされていて、これを握ることで、 ご本尊と握手したことと同じご利益に与れる。つまり、 他の札所では御開帳の時しかご本尊とつながった手綱を握れないのだけれど、 ここだけは1年365日、ご本尊と握手ができるということになる。 さて、そのご本尊は、聖観世音菩薩さま。 身長が102cmあり、見ごたえがある。 両手に蓮華の花を持っておられる。これはとても珍しいそう。 その蓮華の茎の曲線まで含めて実に端正で美しく、しばらく見とれる。 見とれていると、70過ぎと思しき老夫婦が巡拝に現れ、おもむろにお経を唱え始める。 こちらはお経など知るはずもない。できることはひとつ。祈るのみ。 ご他聞に漏れずこの札所も非常にこじんまりした境内だが、 観音堂に向かい右手には不動尊、左には法華堂が建ち、狭いながらも見ごたえがある。 納経所ではいろいろな巡礼関連用品を取り揃えていて、 思わず掛け軸に手が伸びかけたが、値段を見てやめる。 まずは、この手の中の納経帳の余白を埋めることだ。 もう咲き始めているのだろうか、国道沿いには、 羊山公園の芝桜目当ての観光客を誘導する看板が、至るところに立っている。 そういえば、心なしか国道もいつもより混んでいて、 場所によっては明らかに流れが滞っている。 幸運なことに、我が巡礼はここから国道をそれ、山間に向かってゆく。 混みあう街なかをすり抜けて、十九番へと向かった。 白道山神門寺 秩父市下宮地町5-15 tel.0494-25-0598 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月20日 11時29分01秒
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