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昨日の空手の稽古での話
一般部の稽古で、生徒の女性の方と うちの奥さん(手伝いをしてくれると共に 自分も稽古に参加しています) が2人で組んで、相手の出した技を受けて返す 「約束組み手」という稽古を行ないました。 相手が出してきた突きを後に引いて捌き、 次に前に出ながら相手に突きを返す、 という事をお互いにやりあうのですが、 面白い事に2人とも後に引くという事ができないんですね。 突きが来たらどうしても前に突っ込んできて 受けようとする。 2人とも初心者なのでヘタをすれば 受ける方はカウンターで倒されてしまいます。 これは、受ける気持よりもその後の攻撃の方に 意識が強く向いているからです。 だからまず受ける、ではなくて とにかく突き返さなくては! と思って無意識的に身体が前へ前へと 出ちゃうのです。 こうした技の攻防って、 やる人の性質も反映されるんですよね。 どちらかというと、受身的よりも 自分を出す方、聞く方よりも話したい、 というタイプです。 これを言うと、 「ああ、わかるわかる!」 と納得していました。 こうして、湧き出る自我を打ち消し、 無心の状態で相手の氣に合わせて それに見合った動きを返していくことで 正しい技の動きを出すことができます。 これって人との関係性においても同じですよね。 お互いが自分を出してばかりいれば、 そこには衝突が起こります。 氣を通わせ、同調する事で 良い人間関係を築く事ができますね。 続けて約束組み手をしていたのですが、 奥さんが受けの形がなかなか上手くできない。 実はうちの奥さんは、高校の時に 少林寺拳法部だったんですね。 二段を取得し、全国大会で準優勝もしているそうです。 青春のすべてを賭けていた! と本人が言うくらいだから、 身体の中に少林寺の動きが染み込んでいるんですね。 だからどうしても受けた時に その形が少林寺の受けの形になっちゃうんです。 15年ほど遠ざかっていたというのに、 いざ、攻撃を受けるとなると 無意識にその動きが出てしまう。 これが条件反射記憶です。 身体に染みついた昔の記憶を消すには 新しい情報で上書きをするしかありません。 つまり、空手の基本や型を繰り返し繰り返し行い、 その動きを長期記憶として、意識せずとも 自然に空手の受けが出るように 新たに細胞の一つ一つに記憶させていくのです。 これも人の心と同じですね。 自分の現在のパーソナリティは、 長年の習慣が身体に染み付いたもの。 自分のセルフイメージや出来事に対して、 日常の思考や行動などすべてにおいて 全細胞に染み付いているものが反応として現れます。 だからこそ、自分を変えようと思うのなら、 「意識」をして行動しなければならないんですね。 なんとなく動く、考えるのなら 習慣づいたものが出てきます。 したがって何事もイメージを湧かせて 「こうしよう!」と意思決定を はっきりさせててから行う事です。 それだけでも、自分の心は大きく変わってきますよ。 お試しあれ! このように闘いを通じて その相反する世界を学ぶ、 人との関わりや心の動きを学ぶ事ができるのも 武道の良い所ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月17日 09時29分52秒
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