漆黒の読書記録

カルト宗教やめました。 [ たもさん ]​

例の事件の宗教とは違う宗教の２世である作者が、
同じく宗教２世である夫と結婚し、お子さんも誕生。
小さいころから植え付けられた宗教の価値観によって
苦労しつつも周囲の理解や協力を得ながら、
「世の人」として社会生活に溶け込んでいく内容です。

タイトルのインパクトは強いですが、
やわらかな印象の絵や、
あくまで主は宗教をやめた宗教２世である作者たちの苦労という点で
描写されている印象なので、
なかなか外部の者にはわからない内部事情なども語られてはいますが、
作者が元いた宗教への攻撃性はそれほど感じないので
ある意味安心して読めるようになっています。

宗教２世には作者と同じように苦労している方も多いらしく、
周囲のサポートがとても大切であることを実感します。
人と人の絆を感じて目頭が熱くなる場面も多々ありました。

皆さんも宗教やその信者に対していろいろな考え、想いがあることと思いますが、
本書でその一端に触れることで宗教に対する理解が深まると思います。