(水) 7日ぶりに反落
NY市場概況-下落、利上げ休止観測が弱まる 1月31日のNY株式市場は、FOMC発表を受けて指数は乱高下するも、利上げ休止観測が弱まったことで、ダウ、ナスダックは下落した。 朝方の株式市場は、下落してのスタート。グリ-ンスパンFRB議長の任期中で最後のFOMCを前に手控え感が強いなか、企業業績に不透明感が強まったことで売りが先行した。前日引け後に発表されたグッドイヤーの第4四半期収益見通しが市場予想を下回ったことや、朝方に発表されたアルトリア・グループの通期収益見通しが市場予想を下回ったことが嫌気された。 その後はFOMCまで様子見気分は強く、ダウ、ナスダックはともにもみ合ったが、発表後の指数は乱高下。FRBは政策金利は市場の予想通り、0.25%引き上げて4.50%とすることを全会一致で決定。しかし、一段の金融引締めに関し、これまで使われていた「慎重な」の文言は含まれず、バーナンキ新議長に裁量の余地を残すとともに、ある程度の一段の金融引締めが必要になる可能性が示唆されたことは圧迫要因となった。 結局、ダウは前日比35.06ドル安の10864.86ドルと続落。採用銘柄では、アルコアやキャタピラーなどが下支えするなか、アルトリア・グループやジョンソン&ジョンソン、ボーイング、AIGなどが下落をリードした。一方、ナスダックも同0.96ポイント安の2305.82ポイントと小幅ながら4日ぶりに反落。通信機器やバイオテクノロジーは買われたが、半導体関連は軟調。SOX指数は前日比7.89ポイント安の539.11ポイントと続落した。 個別では、ナップスター(3.91 +25.32%)はグーグルが提携か買収を狙っているとの報道で急騰。アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(31.50 +9.60%)は市場予想を上回る四半期決算で買われた。一方、アルトリア・グループ(72.34 -2.12%)は通期収益見通しが市場予想を下回ったことが嫌気された。また、グッドイヤー(15.64 -16.63%)は第4四半期収益見通しが市場予想を下回ったことで大きく売られた。 セクター別では、農産物、アルミ、事務用電子機器、管理健康医療、衣料小売り、レジャー用品、金、バイオテクノロジーなどが上昇した。一方、タイヤ・ゴム、食品流通、ソフトウェア関連、半導体関連、写真用品、保険ブローカー、タバコ、自動車部品・装置などが下落した。S&P500の値上がり銘柄数は183、値下がりは312。 東証大引け・反落し安値引け――ライブドア100円割れで地合い悪化 1日の東京株式市場で日経平均株価は7営業日ぶりに反落。終値は前日比169円73銭(1.02%)安の1万6480円9銭と安値引けとなった。前日の米株安や急ピッチな上昇に対する警戒感から利益確定売りが優勢だった。好調な企業業績などファンダメンタルズ面での安心感から押し目買いが優勢となり、前場中ごろに上昇に転じる場面もあった。ただ、後場はライブドア株が100円を割り込むと、相場の地合いが急速に悪化。個人などの手じまい売りが膨らみ、下げ幅を広げた。TOPIX 1,694.24-16.53も7営業日ぶりに反落し、1月27日以来の1700割れとなった。 前場は、利上げ継続観測を受けた前日の米株安や時間外取引のグーグル株の急落を嫌気し、売りが先行した。ただ一段と売り込む動きがみられなかったことから、相場の底堅さを確認。下値で買いが活発に入り、相場は持ち直す場面があった。 しかし、後場に入ると、手掛かり難から利益確定売りが目立ち始めた。14時から取引を開始した東証マザーズ市場のライブドア株に売りが集中。14時20分前に節目の100円を割り込むと、東証1部市場でも相場の地合いが急速に悪化。目先筋の手じまい売りがかさみ、日経平均は一段安となった。市場では「前場の予想以上の底堅さを受け買いに向かった投資家も多く、後場の地合い悪化が投げ売りを加速させた」(立花証券)との声があった。 東証1部の売買代金は概算3兆2190億円、売買高は25億1814万株。値下がり銘柄数は1187と1月23日(1506)以来の1000超。値上がりは405、変わらずは79銘柄。 NTT 535k-9k、KDDI 605k-15kが下落。4―12月期業績が営業減益となったNTTドコモ183k-7kは一時5%強下げた。ファストリ10,220-390、伊勢丹2,470-95、丸井2,090-65が売られ、三井住友FG 1,340k-30k、みずほFG 948k-12k、三菱UFJ 1,660k-30kが軟調だった。ソニー 5,570-130、NEC 731-29、京セラ10,180-270などハイテクの一角がさえない。三井不2,425-45、菱地所2,640-85が安い。 半面、住友鉱1,664+88、同和鉱1,388+13、三菱マ635+28、東邦鉛1,173+44が上昇。日揮2,615+125、千代建3,130+110も高い。前日に好業績を発表した東芝759+8、ホンダ6,700+40がしっかり。帝人845+45、東レ989+9、クラレ1,401+18が買われ、新日鉄442+8、住金491+15、JFE +が高い。大引け後4―12月期業績を発表するシャープ2,175+30は続伸して終えた。 東証2部 5,274.64-19.61(売買代金849億円)も7営業日ぶりに反落。Jブリッジ1,225-80、サイボウズ129k-8k、T&Gニーズ201k-6kが売られ、紀文フ2,235-65、ITFOR 1,310-65が下げた。半面、邦チタ9,100+680、オリジン東3,150+80、コマツ電子3,060+105が上げた。〔NQN〕 日経JQ平均 2,787.16-8.04(売買代金1,222億円)は7営業日ぶりに反落。日経平均株価が後場に下げ幅を広げたのにつれ安する形で値を切り下げた。ただ、大引け間際に急速に持ち直して取引を終えた。主力株で構成するJストック指数 2,745.18-27.09は3日続落。楽天95.5k-4.5k、インデックス240k-2k、テレウェイヴ940k-55k、SJHD 168k-6k、JCOM 85.2k-1.7kが安い。半面、イートレード339k+8k、ファンコミ5,150k+250k、IBダイワ227+39、アーク10,270+690が高い。SHOEI 2,650+70は後場に上げに転じた。監理ポストを解除された宮447+80はS高。業績を上方修正した菊池プレス2,780+525が上場来高値を更新した。 マザーズ指数 2,038.74-48.53(売買代金878億円)は3日続落。IDU 643k-28k、Vテク1,720k-20k、アルデプロ206k-4kが安く、CCI 501k-44k、ACCESS 2,710k-70kが売られた。3日続落となったライブドア0.094k-0.013kは時価総額1000億円を割り込んだ。ライブM 0.750k-0.1kは12日連続S安。半面、テクノマセマ2,150k+150k、TXBB 1,760k+130k、ナノメディア2,030k+10kが高い。上場3日目のエスティック973k+100kがS高。 ヘラクレス指数 3,387.41-60.39も3日続落。ダヴィンチ813k-25k、ASSET 753k-33k、トレイダーズ636k-13、USEN 3,100-100、ガンホー 2,080k-50kが安い。半面、サンライズT 104+10、DAC 239k+6k、F&M 262k+21k、HS証券2,285+70が高い。〔NQN〕