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カテゴリ:blue night
今度は碓氷がやや心配げな顔になって、尋ねる。
「あのさ、僕、名付け親だからって父親面するつもりはないけど、蒼夜ちゃん、君は、あそこで知らない男と、、その・・」 蒼夜は碓氷のいいあぐねる言葉の先を読んでうなずく。 「うん。待ち合わせでした」 碓氷はため息をつき、 「・・・あんな時間に待ち合わせて、一体何する気だったんだ?」 ストレートな質問に、蒼夜は少し自分を恥ずかしく思ったけれど正直にいう。嘘をついたって仕方ないよね。 「何って、、当然、寝るつもりだったんです」 「。。そんな簡単に言うことか?」 呆れたようにいう碓氷に、蒼夜は肩をすくめて、 「別にダレでもしてることじゃないですか?」 碓氷はそれには答えず、 「その口ぶりだと・・これまでにも何度も?」 「ええ。もう、多分15人くらい、、と寝ました」 「15人?全部知らない男と?」 「はい。出会い系で知り合った人が多いかな。あとはナンパとかね」 碓氷は度を失って、つい荒い口調で言う。 「危険すぎるっ」 「そんなことないですよ。待ち合わせはいつも人が多いところを選んでるし、やばそうな人ならパスしてますから」 「やばいかどうかなんて、見た目だけじゃ分かんないだろ?」 「大体分かりますよ。勘いいんです」 「危ないヤツいっぱいいるんだぞ?」 「でも、今のとこなんとか生きてます」 碓氷はため息をついて、 「一体何のために?キミみたいに可愛い子なら、そんなことしなくてもちゃんと恋人を探して・・」 「私、人を好きになれないんです」 「え?」 「人を好きになったことないんです。もう20歳なのに。」 「だから・・?」 「友達はみんな恋してるのに、私にはそんな夢中になれる人いないから、なんだか焦っちゃって。体の関係から入るのもありかなって」 「おいおい。そんなの間違ってるよ。無謀すぎる」 蒼夜はとりあわず、 「だって、お母さんも言ってました。好きな人とのHって最高なんでしょ?」 屈託なくそういう蒼夜に、碓氷はため息をついた。 ←1日1クリックいただけると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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