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2009.08.25
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「・・・ヤ・・」
おびえたように、唇からこぼれるミリの小さな声を、押さえ込むように、乱暴に唇をふさぐ。
ミリの両手が俺の胸を押し返す。
たいした力には感じないけれど、きっと、ミリには精一杯の抵抗だった。
だけど、欲望に火がついた俺は、そんな抵抗、
ミリのいつもの羞恥心がさせるかわいい拒絶だと、気にしなかった。

・・・このままココで抱いてやる。

唇を解放し、ボタンに手をかけながら、かがみこんで首筋に唇を移動させたとき、
ミリの押しとどめようとしてももれる嗚咽に気づく。

、、泣いてる。。。。?

驚き、見上げたミリの顔。
やっぱり、、。
ミリは涙をボロボロこぼしながら、必死で、唇をかみ締めていたんだ。

ほんとに、、ヤなのか。。。?

ミリの涙に、俺は我に返る。押さえつけていた力を緩める。
ミリは崩れ落ちるようにしゃがみこんだ。
そのまま泣き崩れるかと思ったが、意外にも、顔を上げたまま手のひらで涙をぬぐっている。
俺はミリの前にかがみこんで、親指で涙の粒を止める。
「・・・ゴメン。ミリ。悪かったよ。俺、、つい、いつもみたいに・・・。ほんとに嫌がってるなんて思わなかったんだ」
ミリは、哀れむように俺を見て、無理に笑って言う。
「・・・嫌がってなんてないよ。いいよ。したいんでしょ?最近、、し、てなかったもんね。しよ。ベッド行く?それともお風呂で?ここでもいいよ、ね?」
自分でボタンをはずし始めるミリ。その投げやりな様子に、俺は、その手をつかんで止めて、ミリの目をみつめて言う。
「よせよ」
ミリは目をそらした。俺は言う。
「なんで、、そんな。。。イヤなら、しなくていいんだよ。」
うつむいたミリは、しばらくしてから、もう一度顔を上げた。
「ど、、して?ケースケ、、したいんでしょ?・・・無理やりでも、、したいくらいに」
無理やり、、って。いや、、確かに、無理やりしそうになってたよ。でも。
「ごめん、って。・・確かに、、俺、、ミリのこと、、抱きしめるだけで、止まんなくなっちゃったよ。。いつもどおり、ガマンできなくなったんだよ。はじめたら、、間違いなく暴走しそうなくらい、たまってるから。だけど、ミリがヤならしなくてもいいんだって」
ミリは俺がそう言うのを聞いて、頬を軽くゆがめ、哀しげに笑って、震える唇で、とんでもないこと言い出すんだ。
「だよね、私なんかと、無理やりしなくったって、、ケースケは、しようと思えば相手はいっぱいいるもんね」
俺は驚いて聞き返す。
「なに?」
「私、、じゃ、なくったって。誰とでも、、できるんだもんね」
あきらめきったように、ただポツリと投げ出された言葉。
「ミリ・・・?」
一体なんてこと。俺のコト、まだそんな風に思ってんのかよ。呆然とする俺。
「なんで、そんなこと言うんだよ、俺、ミリ以外の女となんて、」
俺の話をろくに聞こうともせず、ミリは立ち上がってリビングの方に向かった。
後を追いながら、
「待てよ、ちゃんと話・・」
ミリは、テーブルに無造作に置かれたバッグから、2枚のメモを取り出し、俺に差し出した。
「なんだよ?これ」
俺は尋ねながら、メモを広げる。
女文字で・・電話番号?そして、名前、レナ。ルイ。
何も思い当たらず、答えを求めてミリを見る。

「それが、今日、酔っ払った理由なの。その理由を話したら、そのメモをケースケに、渡さなくちゃいけなくなるから。。だから、言いたくなかったの。。ズルイよね、、私。。だけど、、やっぱり、、黙って、握りつぶすわけにはいかない、、わ・・」

ミリは何もかもあきらめたような顔で、哀しそうに、話し始めた。
何があったのか、を。

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最終更新日  2009.08.25 07:27:14
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