星と月のおしゃべり

かい☆は、ご飯のときによくふざけて食べ物をわざとこぼしたり、ぐちゃぐちゃにしたりします。

今日も、ママのご飯に自分のお茶をかけて、パパにこってり怒られたばかりでした。

なのに夕食の後、またおもちゃの汽車をコップの牛乳の中に入れようとしたので、

　「入れたらダメよ！」

と怒鳴りました。なのに、言ってるそばから

　「へへーン」

と笑いながら入れてしまったので、思わずパチーン！と手が出てしまったのです。


こんな小さい子に手を出すなんて･･･。しかもふざけてただけなのに･･･。

とたんにどっぷりと自己嫌悪に陥りました。

かい☆は目に涙を浮かべながらも、泣くのをこらえています。負けん気の強いかい☆は、怒られてもめったなことでは泣かないのです。


　「食べるものや飲むものを粗末にしちゃだめって、さっきパパに怒られたばかりでしょ」

　「もう牛乳飲めなくなっちゃうんだよ。どうするの？」

かい☆はしばらく考えた後、コップの中から汽車を取り出して、牛乳をゴクゴク飲んでしまいました。

そして、二人で一緒に汽車を洗ってこの件はおしまい。

でも、ママの後悔はずーっと後を引いています。落ち込んだ気持ちのまま、家事を続けました。


しばらくしてリビングに戻ってくると、かい☆がトコトコ寄ってきました。

　「ママ　ごめんなしゃい」


びっくりして、パパを見ました。

　「パパが　謝るようにって言ったの？」

　「うん。ママが戻ってきたらごめんなさいって言おうなって。」

　「『ママ　恐かったなぁ』って言ったら　『うん　ママ　こわかった･･･』　だって」


かいちゃん、小さなことで怒ってごめんね。反省してます。でも、ママもたまには恐いんだぞ～。