星と月のおしゃべり

　「さて、今日はどこへ行こう？」

朝起きてから、家族会議です。

　「琵琶湖の近くに汽車ポッポに乗れる大きな公園があるらしいからそこに行ってみようよ」

ママが提案すると、

　「どうせなら本物の機関車だ！」

というパパの意見で、突如、京都の梅小路蒸気機関車館へ行くことになりました。

片道３時間以上かかります。


はじめは

　「ほんとの　きかんしゃ♪」

と張り切っていたかい☆も、そのうち

　「すべりだいが　いいー」

とぐずり出しました。

　「そんなこと言うと本物の機関車　見せてやらないぞー」

と半ば強制的に京都まで連行です。


ようやく着いて入口から入ると、ショーケースの中に並んだプラレールのトーマスシリーズにかい☆は釘付け。

そんなの、トイザらスにだってあるよー。

（20台以上並んだ汽車の名前を順番に全部言い当てたのはさすがだけど･･･）


中に入ると、本物の蒸気機関車が車庫の中にずら～っと並んでいて、すごい迫力です。

かい☆の身長だと相当大きく見えるはず。はしゃぐというより圧倒されていました。

敷地内を走っている機関車が発車する時には、吹き上げる蒸気や汽笛の大きさにびっくりして

　「こわいの･･･」

と、顔を背けていました。

それでも、敷地の四方がＪＲの線路に囲まれているので、機関車に乗りながら新幹線や特急電車がすぐ横を走るのが見えて楽しそうでした。

　　　　　


館内には大きなジオラマがあったり、機関車の運転室に入れたり、男の子ならみんな喜びそうなところです。

目を輝かせて興奮しているのは、かい☆よりもむしろパパの方。

機関車のナンバーのつけ方、構造の違い、歴史を熱く語ってくれます。

何でも中学生の頃、一人で電車を乗り継いでここに来たことがあるとか･･･。

“かい☆が喜ぶだろう”という名目のもと、どう考えても自分が来たかったとしか思えません。

　

帰りに琵琶湖に寄ってさくらを泳がせ、みんなヘトヘトになりました。