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2/11 の 武漢肺炎ではなく 肺炎の予防を で書いた内容に、後日調べたことを追加し、まとめ直しました。
中国共産党と習 武漢肺炎の公式名称を COVID-19 と決め、病名に "武漢" の名を使わない方針を示しています。 日本のオールドメディアもそれにならう姿勢を示していますが、武漢市と中国当局の発表が遅れた結果、 アウトブレイク(既にパンデミック ?) につながったことを記憶にとどめるために、 ここでは敢えて武漢肺炎と呼びます。 1. はじめに 武漢肺炎に関して、中国の情報がどこまで公表されているかには疑問があります。 人類が初めて出合うウイルスである以上、免疫を有する人がおらず、広く流行する恐れがあるのも事実です。 一方、中国以外での発生状況から、エボラのような恐怖の対象ではないとの見方も広まりつつあります。 ワイドショーや、視聴率を気にしてワイドショー化したニュース番組では、不安を扇ったり噂レベルの話を取り上げがちです。オールドメディアへの信頼を失った日本では、比較的冷静な国民性も相まって、あまり大きな騒ぎにはなっていないのは幸いなことです。 (花粉症の季節だというのにマスクを入手し難いのは大問題ですが) 私自身も、肺炎そのものについてよく知らなかったこともあり、この機会に調べてみました。 その結果、武漢肺炎の特徴は、従来の肺炎とほとんど同じではないかと考えるに至りました。 2. 肺炎は死因上位に入る病気 厚生労働省の資料 死因順位(第5位まで)別にみた死亡数・死亡率(人口10万対)の年次推移 によると、 肺炎は、1975年から2009年にかけて、ずっと死因順位第4位にありました。 (※厳密には、1975年から1994年は「肺炎及び気管支炎」と分類されています) 私が厚生労働省の人口動態調査 人口動態統計(確定数)の概況を元に調べたところでは、 その後も傾向は変わらず、肺炎の死因順位は以下のように推移しています。 2012 3位 2013 3位 2014 3位 2015 3位 2016 3位 2017 5位 2018 5位 (※2010年と2011年のデータは見つけられませんでした) このように、肺炎そのものは、昔から日本人の死因上位に入る病気なのです。 もう少し詳しく見てみましょう。 平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況 の 第7表 死亡数・死亡率(人口10万対),性・年齢(5歳階級)・死因順位別 を元に、肺炎に関するデータを抜粋すると、以下のようになりました。 2018年肺炎による死亡者数 (死因上位5位以内 年代別総数(表3-1)より) 総数 第5位 94654人 1〜4歳 第5位 23人 65〜69歳 第5位 2519人 70〜74歳 第4位 4361人 75〜79歳 第4位 8533人 80〜84歳 第4位 16279人 85〜89歳 第3位 24523人 90〜94歳 第4位 23236人 95〜99歳 第3位 10640人 100歳以上 第3位 2474人 65歳以上の死亡者数の累計は92565人となり、肺炎による総死亡者数94654人の約97.8%を占めています。 なお、人数自体は23人と少ないものの、1〜4歳の死亡原因の上位に肺炎が含まれていることには注意すべきでしょう。 一方、男女別内訳は以下のようになりました。 2018年肺炎による死亡者数 (男女別総数) 総数(表3-1) 第5位 94654人 男(表3-2) 第4位 52149人 女(表3-3) 第5位 42505人 55.1%を男性が占めています。 3. 肺炎の症状と高齢者の場合 肺炎の症状は風邪に似ています。 違いは症状の重さです。 両者の違いは次のようになります。(出典: 健康長寿ネット 肺炎の症状) 症状 熱 期間 風邪 鼻水、くしゃみ、せき、のどの痛み 38℃くらいまで 数日から1週間くらい 肺炎 胸に鋭い痛み、熱、悪寒、息切れ、せき、全身のだるさ、黄 38℃以上の高熱 長く続く 色~緑色や鉄さび色のたん、顔や唇が紫色、呼吸困難 なお、インフルエンザでは39度以上の高熱が出ることがあります。 高齢者の場合、あまり高い熱が出ないケースもあるようです。 私見ですが、熱については個人差があると思います。 私は平熱が比較的高く、37℃ 近くあります。 一方、最近は平熱が 36℃ 未満の人も多いと聞きます。 発熱に関しては、平熱を知った上で、どれくらい上昇しているかで判断すべきかと思います。 4. 肺炎が重症化し易いのは免疫力が低下した人 他の病気と同様、免疫力が低下していると、肺炎も重症化し易くなります。 免疫力が低下しがちなのは、高齢者と慢性疾患がある人だと言われています。 では、何故、高齢者と慢性疾患がある人は、免疫力が低下しがちなのでしょうか ? 風邪をひいたときなどに、発熱し体温が上昇するのはよく経験することです。 平常時より体温を上昇させる方が、免疫機能がはたらき易いからです。 そして、体温を上昇させるには、エネルギーが必要となります。 これに関して、健康長寿ネット 肺炎の症状 には、次のように記されており、高齢者が肺炎になってもあまり高熱を出さない理由も記されています。 「慢性的な疾患があると、それに対抗すべく、体はより多くのエネルギーなどを必要とします。さらに高齢になると食事などからエネルギーを上手く取り込むことが難しくなり、免疫力にまでエネルギーが行きわたりにくくなります。(中略) 高齢者が肺炎になっても、あまり高い熱を出さない理由もここにあります。人の体を発熱させるには多くのエネルギーを必要としますが、高齢者になるとこの「発熱させる」機能が十分に働かず、免疫力がその機能を十分に発揮するまで、体温を上げることが難しくなるのです。」 体温を上昇させ、免疫機能がはたらき易くするにはエネルギーが必要。 だけど、エネルギーに十分な余力がないと無理。 わかり易いですね。 5. 武漢肺炎と従来の肺炎 基本は同じ 武漢肺炎に関して、報道されている特徴を抽出し、従来の肺炎と比べてみましょう。 例えば、 「これまでの死者のほとんどは、高齢者か、以前から呼吸器に異常があった人だ。」 (BBC NEWS JAPAN 2020年01月28日) 「新型肺炎の死者、65歳以上が約8割 男女比は2:1」 (朝日新聞デジタル 2020年1月31日 19時57分) 「「かぜ症状が1週間続く」に注意 新型肺炎診た医師語る」 (朝日新聞デジタル 2020年2月14日 13時34分) といった具合いです。 (※後者 2 件は有料会員限定記事のようですが、公開部分のタイトルのみ引用しています) 前者 2 件は、「高齢者が危険だ!」ととらえればセンセーショナルな記事ですが、肺炎の一般的傾向としてとらえれば、特筆するほどのことではありません。 「男女比は2:1」については、日本の過去のデータでは、それほど大きな差異はないものの、男性の方が多い傾向はあります。 3 つ目の記事についても、『3. 肺炎の症状と高齢者の場合』に記したことから明らかで、タイトルに敢えて "新型肺炎" として記事にするほどのことなのかなぁと感じてしまいます。 これらは「従来の肺炎にも言えることですが、武漢肺炎の場合も、同じことに気をつけましょう」と主張する方が正しいように思います。 こういうところに、オールドメディアの無知さ、バラエティー化を感じるのは私だけでしょうか ? 6. おわりに 武漢肺炎は、免疫を有する人がいない肺炎として警戒する必要があり、死亡率も若干高めになる恐れはあります。 現時点では予防接種も特効薬もなく、自分の免疫で回復するしかないのも事実です。 しかし、上で述べたことから考えると、武漢肺炎だからとパニックになる必要はないのではないでしょうか? 逆に、気にしなさ過ぎるのも禁物です。 肺炎は、重症化すると風邪よりははるかに重い症状が出ます。 また、これまであった病気に加えて、新たな病気が人類に襲いかかっているという側面もあります。 蔓延させることなく封じ込め、終息させることができれば、それに越したことはありません。 終息を目指しつつも、エボラのような惨劇を招く病気ではないことを認識し、冷静に警戒しましょう。 最後に、私が個人的にできそうだと思うことを、武漢肺炎対策 個人でできること 02/14 版 にまとめてあります。 お役に立てば幸いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.02.16 18:57:08
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