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カテゴリ:アルチュール・ランボー
僕は出かけた 底なしのポケットに
両こぶしをつっこんで 上着の裾はもはや形をなしていなかった 僕は歩いた 広がる夜空の下を 詩神(ミューズ)様 僕はあなたのしもべです ああ なんと素敵な愛情を 夢見たことだろう 一本しかないズボンにも でかい穴があいていた 夢想家の一寸法師 僕は道々 詩を想い浮かべた おおくま座が僕の宿 み空の星たちは やさしく語りかけてくれたっけ 路傍の石に腰掛けて 星のささやきに耳をすませた 九月の良夜 この額に露がかかれば 冷えた酒のように心地良かった あやしい影に誘われて 僕は詩を浮かべていた 片足を胸に抱えて 破れた靴のひもを 竪琴の糸立てて 弾きながら 参考訳 堀口 大学 平井 啓之 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.10.18 23:23:55
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