カテゴリ:本
「おばあさん細胞」と言っても、
中年のおばちゃんのお腹のお肉のことじゃありません。 これは脳の研究者の中で使われている言葉です。 本を読んでいて面白いなぁと思ったのでちょっとご紹介。 この「おばあさん細胞」、私たちにとってとても大事なものです。 たとえばこの神経細胞がなくなってしまうと、 私たちは特定の人の顔を認識できなくなってしまいます。 人の顔を見て「あ、人だ」と言うことはわかる。 でもそれが誰の顔だか全く区別できなくなってしまうのです。 両親の顔を見せて「これだ~れだ?」と尋ねても この神経細胞の喪失者は答えに詰まってしまいます。 本を読んでいたとき、私はちょうど満員電車の中でした。 (そんなグロイ本を電車の中で読むなとは言わないでね笑) そういえば、毎日何百人という人と出会っているのに 通りすがりの人たちは私の「おばあさん細胞」にはひっかからないんですよね。 寂しい言葉だけれど人間としてカウントされていない。 それが偶然、何かの切っ掛けで会って話したりして 私の頭の中のおばあちゃんが次ぎ会うときのために 記憶して準備を整えてくれるわけです。 「ありがとう、おばあちゃん」ですね。 それから、もう一つ興味深い症例が載っていたので最後に紹介。 「アントン症候」と呼ばれる視覚障害です。 こちらは、明らかに盲目なのに見えてしまう病気です。 たとえば私たちもブログでやり取りをしている人について 勝手にイメージを持つかもしれません。 「あ、この人は痩せていて色白のサラリーマン」とかね。 本当は、ふっくらした色黒かもしれないのにイメージを作るわけです。 「アントン症候」の患者は、これが極端です。 彼らは盲目なのですが目が見えないことに気づいていないので 「盲目拒絶症候群」という別名があるそうです。 彼らに「目の前に立っている人の絵を描いてごらん?」と言うと すらすらと絵を書き、モデルさんの付けている(本当はつけていないが) ネクタイの水玉模様まで細かく描写するそうです。 目が見えないのにですよ! 本当に、頭の中身って不思議です。 たまには科学の本、いかがですか? 小説よりもなかなか面白いものがあります。 PS.お気づきとは思いますが、ブログ改装しました。 タイトルも「銀色猫の部屋」になります。 だ、だって、漫画もアニメの話もでてこないんだもん(泣) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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