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カテゴリ:ランチ
ミシュラン東京が公刊されてから、いろいろな批判が集まっている。
まあ本国でも星を取っているロブションやガニエール、ボキューズに対する比較評価はともかく。 ミクニ、クィーンアリス、アルポルトなど巨匠といわれたシェフたちがいずれも相手にされていない。 三國さんなどはレジョンドヌールまで受章しているのだが。。。 和食に関しては、まず取材範囲の狭さが問題視されるべきというか、やはり外国人観光客向けのガイドなのだなという印象をもっているが。 「なだ万」についても、各支店まで調査に行っているというわけではなくて、ニューオータニ店は「支店の代表」という位置づけであるらしい。 左がヨモギを練りこんだゴマ豆腐。 右がミルクを使った豆腐である。 変わり豆腐としては工夫が凝らされていて面白いのだが。 上にのせているものが適当か、新鮮かという2つの基準でいうと、これは不合格である。 そもそも山椒の葉がしおれているのは、料理全体の印象を悪くする。 ミルク豆腐の上にのっているのはキャビアみたいだが、何のことはない黒蜜玉だった。 こういう料理上の遊びは、「だまし」であるけれど、「なあんだ」とガッカリする場合と、「おう、おもしろい」という範囲がある。 すばらしい実例は、箱根・富士屋ホテル・菊華荘の粒来料理長の「見立て」である。 http://kakkanogourmet/diary/200707130000/ まさに日本料理の粋といっていいだろう。 重要なことは、この粒来料理長の献立と、なだ万の弁当のお値段は5000円前後、ほとんど違いがないのである。 これはピエール・ガニエールさんも巧妙にとりいれていて、閣下としては非常に評価が高かったのである。 彼の銀閣寺や和菓子に対するオマージュは感激の一言であった。 http://kakkanogourmet/diary/200803120000/ それに対して、同じ三ツ星シェフのフレデリック・アントンさんの「美登利寿司フレンチ」に対しては、ご覧の通りの批判をしている。 http://kakkanogourmet/diary/200708010000/ しかし、アントンさんの苦心の「だまし饅頭(ラヴィオリ)」には脱帽したものだ。 http://kakkanogourmet/diary/200708060000/ これでわかるとおり、なだ万・ニューオータニ店は日本料理の精神がまったく理解できていないところであると、一皿から証明できるというわけ。 「だましの稚拙」と「見立ての巧妙」の区別は客が決めるのだ。 料理人の独善ではない。 これが日本人の料理だとは思えない! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.04.18 10:35:26
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