カテゴリ:映画
ヨングンの低弾道のキックにチームが救われる日が
いつかやってくるのではないかとおもっていたら その日は意外と早くやってきました。 とはいえ、これで勝ち抜けが決まったわけでもない。 グループリーグ敗退が決まっているチームが意外と手ごわいことは ナビスコカップに限らず、それこそワールドカップでも実証されている。 ナビスコカップグループリーグ FC東京1-0京都サンガ 飛田給を後にして、早めの夕食をとって、映画。 中島哲也監督の新作、「告白」。 ここのところ、映画館はご無沙汰でしたが、これは見逃せません。 こわくて、重いけど、おもしろい。 偽善を嫌悪する中島ワールド全開。 村上春樹氏が翻訳した「心臓を貫かれて」というノンフィクションの本がある。 (フィクションとノンフィクションの境界についてはさておいて、ひとまずノンフィクションとします) この本の巻末に村上氏自らのあとがきがあります。 「心の傷というものは、ある一点というか、分水嶺みたいなところを越えてしまえば それは傷として完結するほかないということを この本の翻訳を通じて、リアルなものとして実感できた。」 手元に本がない上、読んだのがかなり前なので、記憶が曖昧ですが だいたいこんなことが書かれていたようにおもう。 わたしもまったくその通りだとおもう。 89年の日航機墜落事故の数日後、奇跡的に生き残った女の子がテレビに映った時 「笑って~!」と、群衆の中からその女の子に向かってかけられた声が聞こえた。 残酷な要求だとおもった。 彼女は家族全員であの飛行機に乗っていて、自分以外の全員が亡くなった。 そんな目に遭った人は、普通、笑うことができない。 気の毒だけれど、生涯心の底から笑うことはできないとおもう。 「たいへんだろうけど、笑って前向きになってこれからの人生を生きて」 おそらくそう願って出た言葉だろう。 でも、その種の言葉(いや、あらゆる言葉)や、励ましが無力な心の傷というものが この世にはあるのだと、この「告白」は言っている。 そこに救いはないかもしれない。 でも、がんばるとか、笑うとか、そういう言葉で埋め尽くしていって 救いがあるかのように外形を整えるよりも、どうにもならない傷があると認めることから 始めないことには、本当の救いに近づくことすらできないのではないか。 他にもいくつかの観たい映画がこの週末に封切られましたが いきなり本命を観てしまった気がします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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