Q&A クローン病の症状について■クローン病の症状について 【難病情報センターより転記】★クローン病でみられる腹痛はどのようなものですか 発症早期では軽度で一過性のことが多く、腸管狭窄が存在する場合には食物摂取により腹痛が強くなることがあります。 ★クローン病でみられる下痢はどのようなものですか 糞便の水分含量が増加し、泥状から水様性の便として排泄されることを下痢といいます。クローン病の下痢の原因は、腸管の粘膜障害により吸収能が低下したり、腸管の中へ滲出液が排泄されることにより生じます。自覚的には夜間にも下痢がみられる場合はクローン病の病勢が悪化していることが多い傾向にあります。しかし、夜間に経腸栄養を行っている場合や抗生物質を服用している場合でも下痢が生じることがあるので注意が必要です。 ★クローン病でみられる体重減少はどのようなものですか 体重減少は栄養障害を意味し、各栄養素の消化吸収低下や下痢、出血、蛋白漏出などによる喪失、また発熱、代謝亢進、潰瘍などの組織修復に消費される必要エネルギーの増加、食物摂取に伴う症状のため摂食しないことなどによって生じます。 ★クローン病でみられる腸管合併症にはどのようなものがあるのですか 消化管にみられる合併症として、腸管に孔があく穿孔、腸管の内腔が狭くなる狭窄、腸管と腸管あるいは腸管と皮膚などに孔があく瘻孔などが生じることがあります。 ★クローン病でみられる成長障害とはどのようなものですか 炎症性腸疾患の小児では成長障害、性成熟障害がみられることがあります。この病態の主な原因は蛋白質、カロリー、ビタミン、ミネラルの欠乏です。また、治療に用いられるステロイドは成長ホルモンの分泌を低下させ、成長障害を惹起するため、成長障害を起こしている小児へのステロイド投与は注意が必要です。 |