2024/04/12(金)10:13
<ブックレビュー>椿ノ恋文(その2・今回の物語について)
今回の物語では、鳩子とミツローとのあいだに二人の子供ができます。
ミツローの娘であるQPちゃんは中学3年生になり、思春期になった、ということで、けっこう気難しい性格になってしまったようです。鳩子にたいしては無視を決め込んだりしてしまっています。
そんななかで、二人の子供の育児が一段落したということで、休業していた代筆業を再開させます。
そんななか、伊豆大島から男性がやってきます。なんでも、鳩子の祖母・・・鳩子にとっては先代となるのですが、男性の叔父がその先代と恋に落ちたことがあった、とのことで、その時のラブレターを持って来たのです。鳩子は、本棚を探してみたところ、やっぱりラブレターらしきものを見つけてしまいます。
鳩子は、男性が持ってきたラブレターと、鳩子が見つけた先代が書いたラブレターを、適切な方法で処分するのをかねて、伊豆大島へと出かけることになります。
・・・ということなのですが、この物語は、なんと新聞で連載されていたそうです。けっこうな数の新聞で掲載されていたのですが、さすがに河北新報での連載はなかったようです。
この本では、手書きでの手紙が掲載されているのですが、新聞連載時では、さすがにそういう芸当はできないようで、もしかしたら、活字という形で掲載されていたのかもしれません。
その3に続きます。
小川糸著「椿ノ恋文」幻冬舎刊 2023年