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2009年09月30日
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カテゴリ:戦争映画
ビデオ1993 アメリカ 監督:スティーブン・スピルバーグ
出演者: リーアム・ニーソン、ベン・キングスレー、レイフ・ファインズ、キャロライン・グッドオールほか
283分 モノクロ(一部カラー)SCHINDLER'S LIST
 

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 スティーブン・スピルバーグの傑作でもあり、今でも感動大作として高い評価を得ている、ナチスのユダヤ人虐殺からの救済劇。オスカー・シンドラーという実在のドイツ人実業家が、1,100名にも及ぶユダヤ人を自社工場で雇用することにより、アウシュビッツ等のガス室送りから救い出したという実話をもとにしたものである。自らの命、財産等を顧みずユダヤ人の命を救い出した行為は、後にイスラエルから「正義の人」として表彰され、本作でも感動的な物語として描かれている。

 本作はほぼ全編がモノクロで描かれ、カラーは本編中の赤い服を着た幼い少女とエピローグ部分だけとなっている。モノクロ映像がおどろおどろしいユダヤ人虐殺を過去の凄惨な歴史として認識させる一方で、唯一のカラーである赤い服の少女の結末が衝撃的で、非常に印象深い伏線となっている。
 4時間半にもわたる長尺の映画で、ややもすると単調で冗長なシーンになりがちな箇所もあるが、そこはスピルバーグ一流の映像美と編集技術で飽きさせない作りとなっているのは凄い。程よいタイミングでの場面転換、無言と台詞の間の取り方はさすがである。さらに、4時間半の中で小さな起承転結を複数盛り込み、全体として大きな起承転結を持たせるという、視聴者の心の盛り上がりを誘発する技術も卓越している。
 それだけに、一人のドイツ人実業家がユダヤ人が何十万と命を落としていく中で、たった1,100人ではあるけれども命を救っていく姿には大きな感動を呼び起こさせる。

 ただ、1993年の公開当時はこうしたシンドラーのような人道的偉人の存在は余り知られておらず、全世界の感動と感銘を呼んだのだが、その後各地で第二第三のシンドラーの存在が明るみとなってきており、そういう観点で本作を見るとやや感銘度が薄れてくるのも事実である。
 まず、本作公開後に論議を呼んだのが、シンドラーの美徳性である。シンドラー自身はユダヤ人を労働者としてしか見ていなかった、ユダヤ人を救済しようとしたのではなく、結果的にそうなったのだという意見も飛び出した。事実、本作中でもシンドラーが決して完璧な人道的人格者として描かれているわけではないが、若干美化されている印象は拭えない。公開当時は驚きと賞賛もあったが、今となってはもう少し人間くさいシンドラーの描写があったほうが、むしろシンドラー像に共感できたのではないかと思われる。また、シンドラーの反ナチ感情の芽生えや背景描写がもう少しあると、ユダヤ人に肩入れするシンドラーの立場が理解できたのではないかと思う。

 イスラエルではかなり早い段階から建国功労者として幾多の外国人を表彰してきたが、本作の公開によって日本のみならず全世界にその名を知らしめる端緒となったという点では偉大な功績と言えるだろう。その後映画化されただけでも、オスカー・シンドラーのほかにイタリア人のジョルジョ・ペルラスカを描いた「戦火の奇跡~ユダヤを救った男~ (2002伊)」や日本人外交官杉浦千畝の「日本のシンドラー杉原千畝物語・六千人の命のビザ(2005日本)」などがある。このほか最近ではドイツ人のジョン・ラーベ(異論はある)やポーランド人女性のイレーナ・センドラーの名が良くあげられるようになった。また、意外にも日本軍(ハルピン特務機関の樋口少将や安江大佐など)が上海租界や満州でユダヤ人保護を行ったことも忘れてはならないところだ。

 シンドラーを演じたリーアム・ニーソンは存在感ある演技で楽天家ぶりを熱演。他のユダヤ人たちは目立たぬ役者をあえて配役したのか、それがシンドラーの存在を浮きだたせる効果となっているようだ。街並みや部屋の中などのセット、ユダヤ人の服装も良くできており違和感はない。ゲットーやアウシュビッツなどでの虐殺シーンもそれなりに凄惨な描写があるが過度すぎない程度。ただ、銃殺シーン、特に頭部銃撃シーンはこの手の映画を見慣れない人には衝撃的かもしれない。虫けらのようにユダヤ人を殺すドイツ兵、狙撃銃で猟を楽しむように射殺する士官の姿は、戦時の集団狂気そのものである。また、この種の映画にはお決まりだが、幼い子供たちの虐殺や離別シーンは直視に耐えない。映像をモノクロにしたのはこうした衝撃シーンのショックを多少抑えるためでもあったのだろう。

 とにかく映画としての出来は申し分ない。ナチスドイツの過去の歴史を知る上でも、人道的な感動を得るにも欠点らしい部分はないに等しいのだが、先にも書いたが美化され過ぎている感があるのと、余りに完成度が高い分胡散臭いものを感じてしまうのが欠点と言えば欠点か。

興奮度★★★★
沈痛度★★★★★
爽快度★★★
感涙度★★★★


!(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 1939年のドイツ軍によるポーランド侵攻が行われ、ポーランドのクラクスの街でも1万人のユダヤ人が住んでいた。ドイツからこの地にやってきたドイツ人実業家オスカー・シンドラーはドイツ軍高官に取り入り、ユダヤ人の琺瑯工場を買い取って一儲けすることを画策する。ユダヤ人の元計理士イザック・シュターンを訪ね、工場買い取りの資金提供者を募り、シュターンに工場経営を任せようと言うのだ。シュターンは乗り気ではなかったが、1941年3月20日にユダヤ人がゲットーに強制移住させられると、その生き残りのためシンドラーに協力することとなる。
 シンドラーは募った資金でリポリ通りの琺瑯工場を買い取り、ドイツ軍SSが許可したユダヤ人労働者を安く雇って働かせる。技術者ではないユダヤ人は他の強制収容所に移送されるようになり、シュターンはブルーカードを得るために多くのユダヤ人をシンドラーの工場労働者として登録していく。シンドラーは莫大な利益を得るようになり、秘書を雇って悠々自適の生活を楽しむ。女遊びをしているところに妻が訪ねてくるが、シンドラーは動じることもなく妻は再びドイツに帰っていく。
 そんなある日、労働許可証を忘れたシュターンが連行されてしまう。軍幹部にパイプのあるシンドラーはドイツ兵を東部戦線に飛ばすと脅し、何とかシュターンを取り戻すことに成功する。
 1942年冬になり、プワシェフに建設中の強制収容所所長としてアーモン・ゲート少尉が赴任してくる。冷徹なゲート少尉は意見したユダヤ人工事主任ヘレン・ヒルシュを射殺する。
 1943年3月13日、東部戦線の悪化とともにクラクフのゲットーは解体され、全員がプワシェフの強制収容所に移送される。病院の病人は安楽死され、多くの人々が物置や小屋裏などに隠れるが、ドイツ軍に発見されて銃殺されるか収容所に送られてしまう。シンドラーはその様子を目撃するが何をすることもできない。収容所では酒におぼれているゲート中尉(昇進?)が働きの悪い人を見つけると、お遊びで狙撃銃で銃殺するなど恐怖に満ちている。
 シンドラーは自身の工場のユダヤ人も全て収容所に連れて行かれたために、ゲート少尉と面会し「感謝」という名の貢物を渡すことで工場のユダヤ人を取り戻すことに成功する。シュターンはゲート中尉のもとに置かれるが、シンドラーにSS幹部たちへの報酬や裏帳簿を示唆する。
 収容所でもユダヤ人が労働に従事するが、ゲート中尉は生産性の悪いユダヤ人を銃殺していく。見かねたシュターンはそうしたユダヤ人を工員と偽ってシンドラーの工場に派遣するよう工作をしていく。シンドラーは黙認しているが、自身の身に危険が及ぶことを危惧していた。だが、ミス・エルザ・クラウスが収容所にいるユダヤ人の両親の解放をシンドラーに頼んだことから、次第にシンドラー自身もユダヤ人保護に目覚めていく。そして、ゲート中尉にも「許す」ことが力なのだと悟し、ゲート中尉にも変化が現れる。ただ、ユダヤ人に偏見を強く持つ中尉は、ユダヤ人メイドのヘレンに恋心を寄せるも、殴ることでしか表現することができない。
 収容所にハンガリーからの新入りが到着し、病人が処分されることになる。シンドラーは自身の工場のユダヤ人を保護するが、多くのユダヤ人が列車に乗せられて移送されていく。シンドラーは劣悪な環境の貨車にホースで水をかけてやるのだった。また、子供たちもトラックに載せられ連行されていくが、シンドラーは子供も重要な働き手だとして保護しようとする。さらに、シンドラーはパーティの席でユダヤ人少女にキスしたことから人種再編成法違反として逮捕されてしまう。
 いよいよ戦局が悪くなり、プワシュフの収容所も閉鎖されることとなり、全員がアウシュヴィッツに送られることとなる。シンドラーはドイツの故郷に帰ろうとするが、赤い服の少女の遺体を目撃し、思い直す。ブリンリッツに新たな工場を設立し、ゲート中尉にかけあって金でユダヤ人労働者を買い取っていく。あるだけの資金を投入し、850人のユダヤ人を救いだすことに成功する。さらに他の実業家にも話を持ちかけるのだった。
 ブリンリッツにユダヤ人労働者を送るが、手違いで女性だけがアウシュヴィッツに行ってしまう。シンドラーはアウシュヴィッツの収容所所長に掛け合ってなんとか貨車に乗せて取り戻す。この際にさらに多くのユダヤ人を連れ帰ることに成功する。ブリンリッツの工場はドイツ軍も手出しできない保護地区と化す。
 シンドラーの工場では軍事用品を生産するも不良品ばかりであった。シンドラーは軍事用品を作ってナチに加担することを嫌ったのだ。そのため、シンドラーの資金は底をつき始める。その間際にドイツが降伏。ドイツ兵は立ち去り、シンドラーもドイツ本国に戻ることにする。約1,100名のユダヤ人を救ったシンドラーだったが、もっと多くの命を救えたはずだと後悔する。その姿を見てユダヤ人たちは感謝の言葉を贈るのだった。
 戦後、シンドラーは結婚にも事業にも失敗する。だが、1958年にイスラエル政府から「正義の人」として表彰される。シンドラーの死後も救われたユダヤ人は墓参りをするのだった。





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最終更新日  2009年09月30日 23時06分12秒
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