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カテゴリ:心理学
今負け組みだという人も、あきらめないことです。「がんばらない」が僕のモットーですが、「がんばらないけど、あきらめない」が大切。がんばる必要はないし、人生はゆっくりでいいけれど、一回だけの人生なんだから、あきらめないほうがきっと楽しいはずです。
ふり返ってみれば、僕もずっと負け組みの選択をしてきました。33年前にここ(諏訪中央病院)に来たときには、医師仲間から「都落ちだぞ」「永久に東京の大病院には帰れないぞ」と、さんざん言われました。でも、もとが貧乏育ちですから、失うものなんてないと思っていました。
チェルノブイリの支援をはじめたときは、「何で日本人が嫌いな国(当時、ソ連)の応援をするんだ。自分の身を縮めるぞ」と言われました。イラクの支援をはじめたときも、「なんでフセインなんかの国を支援するんだ」と非難されました。
あえて火中の栗を拾うような、一歩間違うと大やけどをするような選択でした。でも、十年たてば時代は変わると信じていました。批判されても拗(す)ねないで、自分の信じたことをやり続ければ、いつか時代は変わる、と。
だから、「自分は負け組みだ」と思っている人も、あきらめないで十年先を見てください。今の努力が十年で実るといった短期的な計算を捨てて十年やり続ければ、自分にしか咲かせられない面白い花が咲くかもしれません。
僕は3年前に病院経営から退きました。名誉委員長になれば少し時間ができると思っていたけれどチェルノブイリがあり、イラクもあって忙しい毎日です。しかも、自分の懐にお金が入るわけじゃない。けれど、ものすごくダイナミックに心が刺激されるんです。忙しいし、時にはハラハラするけれど、その分ウキウキできる。
結局は、自分にためだけに生きていてもつまらないんですよね。人のために生きていくのが面白いし、そこに心の満足があるんです。 (談)
かまた みのる ● 1948年、東京都生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。長野県の諏訪中央病院にて地域医療に携わる。また、チェルノブイリ事故被災者の救護活動やイラク市民への救援活動を展開。2000年、ベラルーシ共和国フランチェスカ・スコールヌイ勲章受賞。主著に『がんばらない』『あきらめない』(集英社)、『超ホスピタリティ』(PHP研究所)など。
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Last updated
April 20, 2019 03:20:25 PM
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