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カテゴリ:名字の言
英和辞書を一日2㌻ずつ暗記し、覚えるとページを食べるか破り捨てた。ついにカバーだけになった辞書は、校庭の桜の根元に埋めた――勉学への鬼気迫る逸話を残したのは、歴史学者の朝河貫一である
▼戊辰戦争で賊軍の汚名を着せられた旧二本松藩士の家に生まれた。経済的に厳しい状況は続いたが、学ぶことへの情熱は消えなかった。氏は後に、こう述べている。「人は境遇に支配せらるゝ如き弱きものにあらず」「古来の至人は、皆悪しき境遇より出でき」(『朝河貫一書簡集』早稲田大学出版部)
▼後年、アメリカの名門エール大学の教授に就任。比較法制史の分野で大きな成果を残した。境遇や環境を嘆かず、学び続ける中で可能性は開けていくと、博士の人生は教えてくれる
▼創価大学通信教育部の「夏期スクーリング」が始まり、全国各地、さらに海外20カ国・地域の友が向学の汗を流している。福島県のある男子部員もかつて、ここに集った一人。アルバイトで生計を立てながら学び、教員採用試験に合格。今、夢だった小学校教諭として、子どもの幸福のために力を尽くす
▼池田先生は「『学は無窮の希望の光』であり、『学は永遠の勝利の道』」と。老若男女を問わず、学び続ける人に人間王者の栄冠は輝く。
【名字の言】聖教新聞2019.8.18 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 25, 2020 02:47:32 AM
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