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カテゴリ:脳科学
1日最低2枚の写真を撮る 「脳の学校」代表 脳内科医 医学博士 加藤 俊憲 記憶系脳番地 記憶系脳番地は、左右の海馬とその周囲の側頭葉と小脳に位置しています。海馬は、両眼の奥深くに位置し、5㌢ほどの長さでタツノオトシゴのような形をしています。記憶力の中心的役割を担い他の脳番地に関わり、右脳の海馬は、主に映像記憶に関わっています。 記憶力というと新しい知識を習得したり、過去を思い出したりすることが思い浮かびますが、体を動かし運動することや、作業の手順を覚えたりすることも記憶の役割です。地域の交流や新しいことに挑戦する経験なども、繰り返し脳に積み重なって新しい記憶を作ります。つまり、記憶系脳番地は認知機能の要となる脳番地なのです。 今回は、1日に2枚写真を撮るトレーニングです。日の活動のなかで、「覚えておきたい」「記録に残したい」と思った物事や様子を撮影します。そして、夜などに落ち着いた時間に、きょう撮影した写真について、「何の写真か」「どうして撮影したのか」を思い起こしてください。1日最低2枚という設定なので、枚数が多くなっても差し支えありません。そして1週間経ったら、撮影した中のナンバーワンを選びましょう。 <ポイント> 写真を撮影したときの状況やその日の出来事の復習、さらに1週間分の集合データの中からベストを一つ選び出すという過程で、記憶系だけでなく思考系、理解系、視覚系の脳番地が連動して働きます。これらの作業を行うことで、大事な場面をしっかり記憶する機能を鍛えることができます。さらに発展させるためには、その写真情報から、その時の様子や情報を言葉で書き記す作業を行うことで、映像記憶だけでなく言語記憶のトレーニングになり、左脳と右脳の海馬をしっかり鍛えることができます。
【今日から実践!「脳トレの基本」⊂7⊃】公明新聞2021.7.13 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 24, 2022 03:39:54 AM
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