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カテゴリ:医学
体温を上げれば細胞機能が向上 ◆順天堂大学准教授 竹田和由 食べ物 免疫を下げる食べ物を教えてくださいという質問を受けることがあります。食べると免疫が下がって病気になりやすくなるという場合は、それは、ほぼ毒です。動物はそのような食べ物を口にしません。つまり、免疫を下げる食べ物など一般にはないのです。 免疫を上げるとされる食べ物の多くは、体温を上げる食材です。体温が上がれば代謝がよくなるので、細胞の機能が上がります。 免疫細胞を元気に保つには、細胞のもととなるタンパク質やエネルギーとなる糖質など、全ての栄養素が必要。栄養素の観点からは、バランスのよい十分な食事が免疫を上げるという結論になります。 一方で、直接的に免疫を上げると想定される食べ物もあります。プロバイオティクスと呼ばれる乳酸菌を含む健康に有効な菌や、キノコ類、発酵食品です。これら自体の有効成分や腸内環境の改善で増えた善玉菌の作る物質が腸で吸収され、腸管に存在する免疫細胞を刺激するので、食べることで全身の免疫力が上がると考えられています。 古くは、これらの多くは分子が大きいので吸収されないとされてきましたが、腸にはそれらを通す特殊な細胞があることが発見されました。この細胞を介することで腸の免疫細胞は町内の情報を得、日々、私たちの健康維持に重要な役割を担っているとされています。また、このシステムに便乗し、プロバイオティクスなどが免疫によい影響を与えていると考えられています。 私が大学で習ったときは、多量に存在する腸内細胞が腸の傷口からはいると重篤な感染症になるので、それに備えて腸には免疫細胞が多いのだと習いました。学説も、研究が進むことで変わり、進化していくものなのです。
【免疫力を上げよう!12】公明新聞2021.9.9 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 25, 2022 05:19:32 AM
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