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December 8, 2023
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カテゴリ:医学

熱中症から心臓を守る

薬膳研究家  正岡 慧子

ナスや豆類、ニガウリなど選ぼう

気温が高い日が多くなり、熱中症が増えてきました。一般的に心疾患は寒い時期に発症しやすいのですが、体温が上昇して汗をかきやすい季節にも注意が必要です。体の水分が少なくなると、血栓ができやすくなったり、血液の循環が悪くなって、心臓に負担を掛けるからです。

死につながる熱中症が高齢者に多いのは、若者に比べて体内の水分が常時少なくなっている上に、水分センサーの慢性的な機能低下が加わり、補水ケアが贈れるからです。夏は熱中症と心疾患の両方の観点で、水分と塩分の管理が必要です。起床時、食事時、食間、入浴時、就寝前など、小まめに水分補給しましょう。

夏の薬膳をつくるキーポイントは、4月に五行の表で示した「暑」「心」「舌」「苦」です。

選びたい食材は、ナスやトウガン、ニガウリ、トマト、キュウリ、ピーマン、スイカ、豆類などの「涼性苦味食品」です。これらの果菜は心臓に働き掛けて熱を下げ、炎症を抑えるとともに、抗酸化食品も一役買ってくれるでしょう。

薬膳では豆類をよく使います。中国や台湾では緑豆飲料や緑豆粉が常時販売されていますし、黒豆豆乳もよく飲まれています。日本のスーパーマーケットには緑豆モヤシや緑豆春雨がありますので、私はトウガン、カニ身、貝柱、干しシイタケなどを加えて、春雨スープを作ります。その他、血液をきれいにするキクラゲやホウレンソウ、降圧作用のあるセロリ、ニンジン、ラッキョウなどもお勧めです。

熱中症や心臓病は、なってからでは遅いので、日頃から脈拍だけでなく、舌のチェックもしておきましょう。熱があると舌の表面は赤くなり、血液が汚れていると紫色に、冷えがあれば白っぽくなります。舌の裏の二本の静脈が青く浮き出ていたら要注意。心臓に熱がたまって血流が悪くなってしまいますし、熱中症にもかかりやすくなってしまいます。

 

 

【生活に生かしたい薬膳の知恵■4■】公明新聞2022.7.26






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Last updated  December 8, 2023 05:32:15 AM
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