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May 13, 2024
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カテゴリ:政治

「利用可能な最良の技術」の追求

尾松 亮

 

海洋汚染の削減課す条約

OSPAR条約(1998年発効)は、放射性廃棄物の海洋放出のゼロを目指し、問題となる放射性物質の削減を締約国に義務付ける。特に英国はセラフィールド再処理工場による海洋汚染を問題視する他の締約国から、汚染削減の実効策を求められてきた。

条約発効以前からOSPAR委員会は締約国に対して、「勧告」を発行し、継続的な放射性物質の海洋放出削減を求めてきた。たとえば93年に出された勧告では特に再処理工場を対象にして、海洋汚染低減のためにBAT(利用可能な最良の技術)を導入することを要求している。

これらの勧告に応じて、締約国は定期的に汚染削減のためにどのように最新の技術を調査、開発、導入しているのかを報告しなければならない。

例えば2009年に英国政府はOSPAR委員会に「液体放射性廃棄物放出に関する勧告履行」報告書を提出した。同報告書は、BATの適用によって多くの種類の放射性物質の放出削減が実現したと強調し、「セラフィールドにおいて、蒸発器を他の処理設備と組み合わせて使用することで、プルトニウムとさまざまな短寿命分裂生成物の放出を削減することができた」としている。

OSPAR条約は再処理工場だけでなく、全ての核施設を対象にする。そのため、セラフィールド以外の原子力施設での放出削減についても報告が必要である。13年の報告書で英国政府は「サイズウェル原発において、(原子炉停止後の起動時に制御情報を取得するために使用される)2次中性子源の除去により、放出されるトリチウムを低減させる』という取り組みに言及している。

トリチウムは水から分離除去することが難しい放射性物質として知られ、他の主要な放射性物質に比べて大規模な除去技術が確立されていないといわれる。だからといってトリチウムは大量放出は締約国に対して絶えざるBATの調査と改良を求め、トリチウムも含む放射性廃棄物の海洋放出ゼロを目指し続けている。

(廃炉制度研究会代表)

 

 

 

【廃炉の時代―課題と対策―54】聖教新聞20232.21






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Last updated  May 13, 2024 08:29:49 PM
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