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カテゴリ:コラム
やっぱり歴史は面白い 作家 伊東 潤 6月3日の土曜からBS11で始まった歴史番組「偉人・敗北からの教訓」で、私がレギュラー・コメンテーターを務めることになった。これまで様々な歴史番組に出演してきた私だが、レギュラーでの出演は初めてになる。 この番組は、常の歴史番組が「歴史を伝えること」に主眼を置いているのに対し、「歴史上の敗者から学ぶ教訓を伝えていく」ことをテーマとしている。 歴史と言うと、学校の勉強を思い出して拒否反応を示す人も多いと思うが、この番組は歴史の流れを学びつつ、敗者の立場になって、どうして破れてしまったのかを分析していくという趣向なので、誰もが興味を持てると思う。 江戸時代の大名である松浦静山に、「勝ちに不思議あり、負けに不思議の負けなし」という言葉がある。それだけ勝者よりも敗者には、学ぶべき教訓が多くある。それこそ長い歴史をもつ日本人の資産であり、学ばないのは実にもったいないことだ、 ということで収録前に送られてくるシナリオを読みつつ、いかに教訓に落とし込んでいくかを考える日々を送っているが、歴史を廃車の視点から深く掘り下げていくことで、新たな発見が多々あった。 例えば敗因には、油断、侮り、誤算、誤認、思い込み、思惑違い、勘違いなどがある。しかし、そこからさらに「どうして油断したのか」「なぜそう思い込んだのか」といったところまで掘り下げていくと、歴史だけでなく、人という生き物の面白さが再発見できるのだ。 やはり歴史は人がつくるものであり、勝者も敗者も現代を生きる我々と同じように、悩み苦しみ、試行錯誤を繰り返しながら決断していったのだ。それを思うと、肺者たちがとてもいとおしく思えてくる。
【すなどけい】公明新聞2023.6.16 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 12, 2024 04:37:20 PM
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