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カテゴリ:北斗七星
家族の絆、親子の愛情の大切さ 幼い娘に食事を与えず何十回も入院させ、共済金をだまし取った容疑で母親が逮捕されるなど、児童虐待事件が相次ぐ ◆「おやこある物はさだまれる事にて、おやぞさきだちける」。鴨長明が『方丈記』に大飢饉の中、少しでも食べ物が手に入れば親は子に譲るため、先に親が亡くなると書いたのは、遠い昔のことなのか ◆直木賞作家・出久根達郎氏の著書『漱石を売る』(文春文庫)に「雪」という題名のエッセーがある。雪が降る夜、出久根氏が営む東京の古書店を老夫妻が訪ねる。リュックから分厚い本を出し、妻が「この本はお宅さまでお売りになられたのでございましょうか」と聞いた。本は、下総国の殿様のスケッチした雪の結晶図譜の翻刻本だった ◆出久根は約1年前の雪の降る午後、男子学生が雪の結晶図譜を買った時のやり取りを覚えていた。結晶図譜に美しさに感心する学生に、出久根氏が店先ですくった雪の結晶を拡大鏡で見せると、学生が驚いた様子などを夫妻に語った。学生は夫妻の一人息子で2カ月前に交通事故で亡くなっていた。沖縄在住の夫妻は受験で上京した際の息子の足跡を追っていたのだ 家族の絆、親子の愛情の大切さに思いをはせる。
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Last updated
October 12, 2024 05:08:57 AM
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