2005/09/06(火)08:01
フィラリア パート8
今日はいきなり本題から。
フィラリアは犬に感染する寄生虫です。
ところがまれに猫や人、フェレットなどにも感染することが知られています。
今日は猫のフィラリア症についてのお話です。
フィラリアが猫の体内に入ったとしても通常は発育することはありません。
フィラリアはあくまでも犬の寄生虫です。
これを宿主特異性といいます。
フィラリアの猫への感染率は1%、2%、10%、20%などいろいろ言われています。
しかし、宿主特異性のことから考えると猫への感染率はかなり低いと考えています。
もし猫にフィラリアが感染した場合、出てくる症状は
咳
呼吸困難
嘔吐
うつ状態
疲労
元気消失
食欲不振
体重減少 などです。
あまりにも漠然とした症状でこれといって特異的なものはありません。
しいていうと咳、呼吸困難が犬のフィラリア症と似通っていますが、
猫の呼吸器の病気にはウィルス性のものが多く、実際診断するのは困難と思われます。
突然死した猫を剖検したところフィラリアが感染していたことで
猫のフィラリア症というものが存在することが明らかになりました。
猫にフィラリアが感染すると治療法がないため、
猫にもフィラリアの予防をしましょう・・・
というのが猫のフィラリア予防の考え方です。
しかし、感染する確率がほとんどない寄生虫の予防がはたして必要なのかという疑問も多々あります。
僕自身も猫のフィラリア症を診断したことはなく、実際にどの程度存在するのかもわかりません。
猫のフィラリア予防の現状は、フィラリアの汚染率の低い都会に多く汚染率の高い地域では軽視されているというようにも聞いています。
現在、猫のフィラリア予防薬は何種類か販売されています。
もちろん予防は可能です。
安心を求めるのであれば予防をしてあげるのがよいでしょう。
猫のフィラリア予防には正直どう触れていいのか解らず、お話しするかどうかをかなり悩みました。
現在僕は猫のフィラリアの予防はお勧めはしていません。
新しい情報待ちといった感じです。
先週から続けてまいりましたフィラリアのお話は明日を持って終わりにしたいと思います。
明日は総括です。