みみこの俳句日記

　～ある子供タレントの1日～　　
「夢がかなうまで」第４８話
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テレビの撮影が行われたのは3月14日のことでした。
3月に入って、だいぶ暖かくなってはきたものの、
東京はまだ寒く、暖房も入っていないコンクリートの、
廃墟のビルはとても寒く感じました。
スタッフの方は、ベンチコートを着ていましたが、
私は真夏に着る、薄地の木綿のドレスでした。
もちろん半そでです。

私は小学1年生。だけど寒いなんて言いませんでしたよ。
モデルですから。もう帰りたいなんていうことも。

モデルの仕事は、けっこう過酷なのです。
季節を先取りして撮影が行われることが多いので、
冬の寒い時期は、春夏のものを着ることになりますし、
逆に、暑い夏は秋冬物を着ることになります。

ですから、冬は薄手の服を着て、寒さに耐え、
夏は厚手の服を着た暑さに耐えなければならないのです。
たとえ子供でも・・・

注意が必要なのは、日焼けです。
夏に秋冬ですから、真っ黒に日焼けなどはご法度です。
プールや海ではもちろん、学校の行きかえりなどの紫外線にも注意です。
冬も東京では晴れる日が多いので、
毎日日焼け止めを塗って外に出ることは、怠れません。
たとえ子供でも・・・・

こうした日々のモデルとしての自己管理は、
小さいうちから、私はあたりまえのようにやってきました。

暑い、寒い、疲れた、飽きた、おなかがすいた、
そんな愚痴を言うことはないのです。

でも、私は撮影が終わってから、お母さんにいいました。
「ポケモンセンターに連れて行って！」
帰りに東京駅にあるポケモンセンターへ行きました。
100円の指人形を買ってもらい、記念に写真を撮りました。
その指人形は、今もありますよ。
当時は0歳だった弟。今は5歳になりました。
毎日、私の指人形で遊んでいます。
私の指人形。大切な思い出が詰まっています。

ミニリュー、エーフィー、ミュー、ピッピ、マリル・・・・
私はモデル。小さくてもモデルなのです。

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今日の1句

夏暑い　冬寒いのは　当たり前