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かりゆき日記

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2008.08.24
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カテゴリ:カテゴリなし
北京オリンピックの閉会式を見ながら
まあ、開会式でも同じことを思ったんだけど
いろんな、イデオロギーとか政治的な問題とか、そういうフィルターを通しさえしなければ
さすが、中国、さすが、張芸謀。
これを単なる芸術としてみれば(多少口パクとかCGとかあったにしても、それも含めて)
すばらしい、の一言。
そして、それに比べて、いまさらながら
長野で行ったオリンピックの開会式と閉会式は
いったいなんだったのかと、思ってしまったりもしつつ。

大会そのものの運営、設備などについては、選手や欧米のメディアを含めて
おおむね好評だったようで
もちろん、多少、野球のストライクゾーンがどうのとかそういう話は聞こえてきつつも
たとえばあまりにもいろいろありすぎた、ソルトレイク冬季五輪での茶番劇に比べれば
競技自体もほぼクリーンに、フェアに行われたと言っていいだろう。
ドーピング違反でメダルを剥奪される選手が、いままでよりも少なくなったことも
(正当で適正なチェックが行われていることを信じた上で)
評価していいだろう。

そして、なによりも
世界人口の2割近くを占める中国国民と
国家そのものの威信をかけて、という部分では
中国が金メダルの数ではアメリカやロシアをも圧倒し
この大会自体の成功と併せ、中国の国威を強く強く押し上げ
日本にとっての東京がそうであるように、いや、それ以上に
これから100年語り継がれるであろう「イベント」になったことは間違いなく
少なくとも、そういった部分で、中国という国が名実ともに
国際社会で大変重要な位置を占める国となったことを
強く強く印象付ける18日間。

ただ、その一方で
期間中チベット政策に抗議する活動を行ったアメリカ人、イギリス人が中国当局に拘束され
いまだに開放されていないとか、
IOCの会長が「大会期間中に抗議行動が1件もおきなかったこと」に
逆に「普通ではない」との感想を述べたとか
そういう部分で、やはり、この国が持つ深い深い影を
感じずにはいられなかったのは事実で
開会式での、あの少数民族たちの衣装に身を包んだ子供たちがずらりと並んだ姿は
それを圧倒的な力で支配する中国国家の実態を
逆に暗示しているようにも見えて
正直おいらは「ぞぞぞ...」と背筋が寒くなったりもした。

そういった政策が、国策として今だに行われ
「チベットは中国が支配したから豊かになっり人民は幸福となった」と教わり、
そう固く信じている中国国民からすれば
現在の中国の周辺国家において、同様の政策がこれから行われたとしても
それほど、大きな疑問は抱かないかもしれない。
そのことの脅威については
日本という国も、さまざまな意味で、この大国を
ずっと意識していなければならないだろう。
マナーは良くなったとはいえ
中国国民の、日本人に対する基本的な印象というものがどうなのか
今回の大会でも
垣間見えたのは紛れもない事実。

民族問題という意味では
オリンピック開催期間中も
グルジアでは民族問題、迫害問題を背景にした武力介入と戦闘が行われ
新たな難民問題が発生した。
ロシアの軍事介入についても、その背景をひとつひとつ読み解いていけば
一方的に批判すべきではなく、その正当性もみとめる部分もあったりするし
(ていうか、そういう報道は一切聞こえてこないんだけど)
むしろ、グルジア国内に抱える問題の方が深刻で
そして、こんなことが起きるまで、国際社会はこのことに無関心であったこと自体が
今回の新たな悲劇を招いたといってもいいいんだろう。
ちなみに、次回の開催国である、イギリスも
アイルランド問題を抱えている...

今回のオリンピックで
国家の威信というものを、着実に1ステージ上げることに大成功した中国。
欧米にけして媚びず自らの国家の文化を堂々と表現するそのパフォーマンスを見るまでもなく
彼らが狙っているのは、「世界の一流国家の仲間入り」などという
生やさしいものではなく
そのさらに先にあるステージであることを、忘れてはならない。

まあ、そんなことを乗り越えてまでも
他に類を見ないくらい世界中が注目し、感動を呼ぶスポーツというものの可能性を
また信じさせてくれた今回のオリンピックは
開会式、閉会式の演出の素晴らしさを含めて
ずっと語り継がれていくだろうし、自分自身もずっと覚えているだろう。





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最終更新日  2008.08.24 22:42:49
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