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テーマ:海外生活(7772)
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夏休みなのに、いまいち天気がぱっとしない。今日から良くなっていくようだけど、昨日なんてほんと、肌寒いぐらいだった。8月というのに最高気温が15度にも達しない日も多く、子供たちも室内で過ごすことが多くなる。
夫まで家にいるので、朝食は各自適当に食べてもらうとしても、毎回昼、夜と2食も5人分料理するのは面倒くさい。おまけに、賢浩が遊んでばかりいないように、勉強をみてやれ、と夫に厳命され、私にとっても本当に楽しくない夏休み。そんな日が続くと、週2回、就職活動支援コースに出かける日が待ち遠しくなるから不思議。退屈な時間ではあるのだけど、それでも、やっぱり家のことは忘れて、自分のためだけに時間を使うってすごく贅沢なことだと思うから、このコースに参加するのは悪くないのかもしれない。 講師は4人いる。そのうちの一人は男性。一見すると浮浪者みたいな人なのだけど、とてもやさしいおじさん。私の問題は、「ドイツ語」にあるということを理解してくれていて、何かと話しかけてきてくれる。クラスでも、「誰か、彼女の話相手になってあげて」と宣伝してくれる。 今日も朝、私の顔を見るなり、「君の席は今日からここだよ。彼が君の話し相手になってくれるからね。君の今日のミッションは、彼と話をすることだ。」といって、若い男性の隣に私を座らせた。彼は、任天堂などのゲームが好きで、日本にも興味があるらしい。前もって先生から私の話相手をするように言われていたようで、私の座る席のコンピューターのスクリーンセーバーをわざわざ日本庭園の写真にしてくれていた。 こんな若い男の子と話すなんて、はじめてかも・・・・。 彼はたぶん23-24歳というところかな。 何をしているんですか?と聞いたら、 何にも・・・だって。 学校卒業後、職業訓練を受けていたのだけど、学校のほうは卒業できたけど、実習先から合格をもらえなくて、だめだったんだって。 もう1回挑戦しないの?って聞いたら、 できない、といっていた。 その後、徴兵制で、2年間軍隊に従事したそうだ。 本当は9ヶ月でいいのだけど、自ら志願して延長したそうだ。もう1度延長を申し出たけど、それは無理だったらしい。 今の彼は、何の資格もないので、やはり職が見つからないらしい。 「何になりたいの?」と聞いたら、 「獣医の助手になりたかったのだけど、猫アレルギーがあることがわかって断念した。」と言った。現在は、幼稚園の先生になる職業訓練を受けようと思っているんだって。 職業訓練は9月や10月から始まるから、今から申し込んでいたのでは遅い。だから、来年の秋からの職業訓練をめざすらしい。今は、どこの学校も夏休み中で問い合わせもできないので、ここにきてもすることがなくて、私の話し相手として、白羽の矢があたったようだ。 ドイツって、本当に、なんでも資格の世界。一度脱落すると、負のスパイラルに陥ってしまう。手に職をつけるって、日本以上に重要視されている国だと思う。 で、私の場合、やはり日本語を生かした仕事がいい、といわれる。しかし、今日、オランダに住む友達から、日本語を訳して!というお願いメールが来た。彼女は、大学で地質学を教えているのだけど、その論文を書くため、日本の論文も参考にしたいが翻訳に出す予算がないので、助けて!という依頼だった。もちろん、友達の頼みだから快く引き受けたい気持ちはやまやまなのだけど、日本語で書いてある文さえ理解できないほど、専門家の書いた文章は難しい。 たとえば、「第4紀更新世の火砕流堆積物で、岩相、層相は溶結凝灰岩、シラス状の軽石凝灰角礫岩、降下火砕物および水成堆積物・・・・・浸透破壊抵抗性の指標である限界動水勾配と一軸圧縮強さの対応・・・・・」といような文が延々と20ページぐらい続く。 彼女は、全部訳さなくても、テストに使った装置とその使用方法、岩の種類やUCSの相関性がわかればいいというのだけど、日本語で読んでもわからない文をどうやって英語に直せばいいのかわからない。 英語でもこうなのだから、ドイツ語に翻訳するなんて、私にはぜったいに無理。 翻訳者や通訳って、専門知識もないとできない仕事だから、簡単になれるものではない。 日本語を生かした仕事って、いったい何? 結局、私にできる仕事って、あるのかな?とそこにいきつく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月20日 03時27分51秒
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