2015/06/27(土)06:20
北京からの便り
北京にいる恵子からメッセージが届いた。
この語学研修は駐独中国大使館がスポンサーになっている。
授業料だけではなく寮費と食費も支給される。ただし、寮費は一番安い寮の費用のみ。しかし、ドイツ育ちの子が住むのにはちょっと厳しい環境(例えばトイレが和式ならぬ中国式)で、自分で差額を払っていい寮に移ることは可能で、差額はあとでドイツ側主催者(ドイツ政府になるのかな?)が払い戻してくれる。去年は一番ランクの下の寮に入れられ、そこからなかなか替えてもらえなかった。
今年からは、自分で部屋を決め、自分で全額を払う事になった。だから最初からいい寮にはいることができたらしい。ちなみに、4週間で930 RMB。
着いた翌日にクラス分けテストがあり、去年よりも少し上のクラスに振り分けられたそうだ。話すスピードは早いけど、何とかついていけそうだ、と言っていた。1年間ほとんど中国語に触れていなかったのを考えれば、かなりすごいことだと思う。
日本人もいたよー、60歳過ぎぐらいのおじさんで、もう15年も中国語を勉強しているって言ってたよーと教えてくれた。同じクラスではないのでどうやって知り合ったのかわからない。たぶん、その人は定年退職後に短期留学しているのではないかと想像している。60過ぎてもなおかつ学習意欲が旺盛なのはすごいなーと思った。
恵子のクラスは国際色豊かで、韓国人4人、タイ人2人、ベルギー人2人、イギリス人1人、香港人1人、イタリア人1人、ロシア人2人という構成。こういう場合、恵子は何人といえばいいのだろうか?「どこから来たの?」と聞かれたら、「スイス」というのが正解なのか「ドイツ」というのが正解なのかわからない?去年おなじ質問をされ、「ドイツ」と答えたら、「違う、違う、国籍を聞いているの」と言われたらしく「イギリス」というと、怪訝な顔をされたそうだ。
そういえば、今日、にこちゃんが、「ママ、僕のクラスには世界中の国の人がいるんだよ。XXとXXはトルコ人でしょ、XXとXXはロシア人、XXはポーランド人、XXはルーマニア人・・・・。それで僕は日本人でしょ・・・」といったので、ちょっとびっくりした。自分のことを日本人だと思っているのか・・・
にこちゃんの発言にはよくびっくりさせられる。昨日も、「ママ、どうしてトルコ人は肉アレルギーなの?」と聞かれた。「それはアレルギーじゃないんだよ。豚肉を食べちゃいけないからなんだよ。」と説明したが、「宗教でそういう規則になっているの」と言ってもなかなか納得してもらえなかった。
賢浩は地元のサッカークラブに入っているのだが、入ったばかりの時にチームメートに「お前、日本人なんだろう?XXXってアニメ好き?」と話しかけられたことがあるそうだ。その子と日本のアニメやゲームの話をするうちに、「お前、遊戯王カード持ってる?」と聞かれ、持っていると言ったら「じゃあ、俺の家に来いよ。一緒に遊ぼうぜ」と誘われたそうだ。賢浩は1000枚ぐらい遊戯王カードを持っているのだけど、その子には、「そんだけしか持ってないのか」と言われたらしい。しかし、今どき遊戯王カードで遊んでいる子、滅多にお目にかからない。にこちゃんの世代はもっぱらスターウォーズカード。遊戯王って、傍から見ていてもどこが面白いのかさっぱり理解できない。
ところで、恵子の部屋にはW-LANがない。Cafeに行くとネットが使えるらしいのだが、一旦PCを開いてネットに接続すると、どうしても関係ないサイトをみてしまう誘惑に勝てず、時間を無駄にしてしますので、なるべくネットを使いたくないと恵子は思っている。スイスの部屋はW-LANだけど、ほとんどオフラインにしている。それで、義姉や義母から、恵子とスカイプで話したいと思ってもできない、メールもすぐに返信がこないとクレームがはいる。
中国では最初はCAFEからメールを書いてくれていたが、カフェの前に立っているとネットが使えるらしく、そこからTelegram(スマホのアプリ、LINEみたいなものかな)で毎朝メッセージを送るね、と言われた。中国に行ってから、家族では私にしか連絡をしてないようで、私が夫や義姉、義父母に恵子のメッセージを伝えている。しかし、これが不評で、誰でも恵子と直接連絡が取れるようにするべきだ、恵子にSIMカードを現地で買って、常時ネットに接続できるよう環境にするように伝えろ、写真もたまには送るように、と言われた。恵子は去年現地で買ったSIMカードを持っている。しかし、本人がそういう環境にしたくないと思っているのだから強制はできない。他の人には悪いけど、自分だけ連絡してもらえるってちょっと優越感。