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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2016年01月25日
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テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:職業再訓練
週末アメリカに住む義姉夫婦と夫や賢浩がSkypeをしていた。
アメリカ東部ではものすごい雪がふり、その映像をライブでみせてくれた。
車は雪で覆われているし、隣の家の玄関も半分埋まっている。一晩で50cmほど積り、公共の交通機関は全面的にストップ、店も閉店で、とにかく家の中にこもっているしかない状態とのこと。

今朝事務所に出勤して、エレベーターの中でBさんにこの話をしたら、「へー、そうなんだ」とそれだけの反応だった。Bさんとは向かい合わせで仕事をしているが、仕事中は全く私語をしない。昼食時間に少し話す程度。他の人とはまったく私語はない。社長とも仕事の話し以外したことがない。
今日は社長の息子が外出だったので、その席に座らせてもらい、所得税申告の仕事をするように指示された。
「やり方は知っているわよね。」と言われた。
「えっと・・・一度学校でしましたが・・・・」
「そう、まずは、顧客が持ってきた領収書の束を項目ごとにわけて。」と社長はぱっぱと指示を出す。
「どれがどの項目にくるかは知っているわよね。」と、なんでも私が知っている前提。
「学校で習ったのよね?」
「はい、でも、実際にどうやるかは・・・」
「理論と実践は違うこともあるけれど、ここでまた理論を教え直すことはできないから、自分で学校で使った教科書を参考にしながらやって。どうしてもわからないことだけを聞いて。」と言った。
「たとえば、年金とか健康保険の控除の仕方は当然知っているわよね。」
「公的保険の扱いはわかりますが、プライベートの保険はちょっとあやふやです。」
「寄付の控除はどの項目に入るか知っているわよね?」
「はい。でも、顧客が寄付した団体が全部控除の対象になるかはわかりません。例えば、こんな団体への寄付も控除の対象ですか?」
「銀行の振り込み通知しかなくても、少額の寄付の場合はいいって習わなかった?」
「あっ、習ったかもしれません・・・」

とにかく手取り足取り教えてもらうことは期待できない。
私たちは「理論過程を終了しました」という売り込み文句で研修先に応募していたので、今更「知りません」「わかりません」では通用しない。

今日私は2件分の所得税申告をするように指示されたのだが、他にも請求書の発送とかコピー取りの仕事もあって、結局は1件の半分しかできなかった。2014年の所得税申告は今週中に終わらせる必要があり、17時過ぎに社長にお伺いを立てたら、「じゃあ、水曜日にも来れる?水曜日に来て続きをやってちょうだい」と言われた。もちろん「できます。水曜日に来ます。」と返事した。

今日は昼ごはんも席でぱっぱと食べただけで、ほとんど休憩していない。本当にクタクタ。帰りに買い物をして家に帰ったら、子どもたちがそれぞれテレビを見たり、PCで動画を見たりしていた。お昼ごはんは、昨日の夜、マフィンを焼き、それと冷凍のピザをオーブンで温めて、と指示していった。食べ物はきれいになくなっていたけど、食べかすが散乱していた。一気に夕飯の支度をする気が失せた。

自分のことに精一杯で、子供の世話に手が回らない。
週末に夫たちが義姉のDとSkypeをした時、Dが「賢浩をアメリカの学校に入れるのであれば2月までに申し込みをする必要がある。たくさん書類を書かないといけないから、今から準備して。」と言ったそうだ。私はその話はもう終わっていると思っていたのでびっくりした。
賢浩に確認したら、「自分の将来を考えたら、アメリカに行ったほうがいいと思うようになった。学校のレベルも高いし、アメリカとドイツの両方の高等学校卒業資格がもらえるのも、魅力的。一クラスの人数も少ないから、勉強に集中できると思う。それに、D夫婦は公務員で、定時に帰宅できるから、夜僕の勉強を毎日見ることができるって言ってた。ママやパパには僕の勉強を見る時間はないでしょ。」と言った。「でも、学校の公式言語はドイツ語だよ。あの人達はぜんぜんドイツ語ができないでしょ?」と聞いたが、「大丈夫。D夫は算数とかサイエンスを教えてくれるし、Dはフランス語を助けてくれる。ドイツ語は自分でどうにかするよ。」と前向き。
「じゃあ、夏休みはアイルランドにはいけないね。」と私が言うと、「大丈夫。アイルランドからは8月20日に戻ってくるから、8月23日ごろにアメリカに来ればいいってDが言ってた。学校は9月からだから、1週間あれば準備はできるって・・」と用意周到な答えが帰ってきた。

夫に聞くと、「Dは先日長年飼っていた(10年以上)猫に死なれて寂しいんだと思うよ。たくさん猫がいたのに、どんどんいなくなっていくから、もう少し寿命が長いペットがほしいんじゃないの?」と悪い冗談を言った。まったく夫のユーモアのセンスは最低だ。

賢浩は「ママは僕の面倒を見たくないってよく言うじゃないか! それにここにいたら怠けてばかりだから、Dと住んだほうが規律正しくなるって言ったのはママだぞ!」と言った。

確かに子供がいなければもっと研修に集中できるし、家事負担も減る。
今日は帰ってきて、本当にうんざりしてしまったことは事実だ。
だけど、正直言って、賢浩がアメリカに行くのは寂しい。賢浩を義姉にとられてしまうのではないかと不安になる。

ニコちゃんのことも怒ってばかりであまりかまってあげなかったら、将来出て行かれてしまうかもしれない。大学に行くために一人暮らしするのはいいが、高校生で親元を離れるなんて、世間一般的には早いような気がする。恵子の場合はそれがベストの選択肢だったが、賢浩の場合はどうなんだろう???





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最終更新日  2016年01月26日 05時00分30秒
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