2017/02/05(日)06:43
持ちつ持たれつ
にこちゃんの学校は1時間目が7時半に始まる。
隣のクラスの先生がケガで長期休暇を取っていたので、9月から12月までは本来あるはずの月曜日の1時間めがずっと休講になっていた。2時間目は8時15分からで、我が家は学校の目と鼻の先にあるので、8時過ぎに家を出ても早く着きすぎてしまうぐらいだ。月曜日は私の仕事の日で私は7時半には家を出るから、にこちゃんを一人置いていくことになる。戸締りをちゃんとしていくだろうか、家じゅうの電気をつけっぱなしにして出かけないか、カギを持っていくのを忘れないだろうか?などなどいろいろと心配してしまう。水曜日はもともと2時間目からだが、仕事が休みの日なので、私もにこちゃんも朝7時半ごろ起きてゆっくり過ごす。
ところが今日はいつもと違った。
昨日にこちゃんのクラスメートK君のお母さんから「朝7時半にKをそちらに連れて行ってもいいですか?」と言われた。K君のママからは以前も「今日14時30分にKを連れて行ってもいいですか?」と聞かれたことがある。その日は火曜日で私は家にいる日だったが、にこちゃんはピアノのレッスンが14時45分まであることを知っているはずなのに、そんな時間に頼むのはよほどのことなのだろうと引き受けた。
今回も二つ返事で引き受けた。少し早く起きないといけないが、30分ほど二人で遊んでから一緒に学校に行けばいい話。K君のママはK君に「帰りは渡してあるお金でお昼を買いにいって、学校に戻って食べなさい。午後2時からスポーツクラブがあるからそのあとクラブに行きなさい。」と伝えていた。私は「それなら学校が終わったらそのままニコとうちにきたらどうですか?一緒にお昼ご飯を食べて、それからうちからクラブに行けばいいんじゃないですか?」と提案した。K君ママは「ありがとうございます。」と私に言ってからK君に「お昼ご飯を買ってからニコの家でたべさせてもらいなさい。」と言った。私は「買う必要ないですよ。パスタでよければ2人分も3人分も同じですから、問題ないですよ。」と伝えたが、K君はお金をもらって自分でお昼を買うということがうれしくて前から楽しみにしていたそうで、結局はK君のお母さんの提案に従うことになった。
朝は問題なく「あと30分遊べるねー」とにこちゃんとK君が遊んでいたらヨハネス君が7時50分にうちにきた。それで二人とも「こんなに早くいく必要があるかな?」と文句を言いながらもヨハネス君と3人で出かけて行った。
帰りはいったんうちにきて、ランドセルを置いてから二人でお店までケバブを買いに行き、うちで食べた。
そのあと宿題をさせた。K君はにこちゃんよりずっと頭の回転が速く、さっさと終えてしまい、ニコに「僕のを写せばいい」とノートを見せようとした。私はそれを阻止したが、にこちゃんは慌ててしまい、もともと汚い字がさらにめちゃくちゃ。K君はドイツ語も算数の宿題も確かに早いのだが、よく読まないので、間違いが多かった。にこちゃんは横目でその答えを見て書き写していたので、訂正させるのが大変だった。説明してあげても、最後まで聞かず、「わかった」といって、K君が答えをどんどん先に言ってしまうので、にこちゃんはK君と一緒に宿題をするのは無理だなーと思った。
2時近くになったのでK君に「あと10分で2時だよ。着替える時間も考えたらもう行った方がいいんじゃない?」と伝えたが、「僕は30秒で着替えられるからまだ遊べる。」「30分無頼遅れても問題ない。」「クラブは今日は3時に始まる」とか何かと理由をつけて動こうとしない。にこちゃんは「僕が体育館まで一緒に行ってあげるから、行こうよ。」と声をかけても、「いやだ。もっと遊びたい」と言って、勝手ににこちゃんの部屋に閉じこもってしまった。
仕方なくK君のお母さんに電話をしてK君と話をしてもらった。結局は今週だけクラブを休んでもいいということになり、我が家に3時半までいることになった。
そこからのK君はやりたい放題で、「早く帰ってくれ」とにこちゃんも思うほどだった。
3時半近くになり、何度も呼び鈴が鳴ったので、ようやく迎えに来てくれたかと思ったら、K君がふざけて何度も押していただけだった。にこちゃんは「新しく買ってもらったスターウォーズの剣でKが何度もいろいろなものをたたくから剣にひびが入った。」「飛行機のプラモデルも壊された。」「バランスボールをベランダから庭に投げた。」・・・と文句タラタラ。
K君の家ではにこちゃんとK君はプレーステーションでよく遊んでいるようだ。しかし我が家にはプレーステーションどころか、現在はテレビもない状態。レゴは山ほどあるのだけど、K君はそれほどレゴで遊ぶことに興味がないようで、結局うちに来てもらってもうまく遊べないんだと思う。
もしうちにテレビゲームがあったら、たぶんおとなしく熱中してくれたと思う。少なくとも家中をひっかきまわされることはなかったと思う。
ようやくK君のママが迎えに来てくれた。しかしそこからがまた長い。もう少し遊びたい、といって、テーブルサッカーをし始めた。10点獲得したら帰る、と言ってたのに、10点まで行ったら、またゼロに戻している。ボールを取り上げると、また別のことで遊ぼうとする。それなら呼び鈴を押すとかくだらないことをしないで、最初っから遊んでいればよかったじゃないか!と思った。
帰る間際、K君のママが、「明日はニコがうちに来てね。」と言った。明日は午後も授業があって、いったんお昼に家に帰ってからまた学校に行く日。K君ママは私が木曜日に家にいないことを知っているので、「学校のあと二人で歩いてうちに来て、私が帰ってくるまで20分ぐらい遊んでいればいいと思います。うちでお昼を食べさせて、そのあと二人を車で学校まで送っていきます。持ちつ持たれつでしょ。」と言った。K君ママは午前中働いていて、家に帰るのが1時ぐらいになるとのこと。K君の家は学校から遠いので、歩くと30分ぐらいかかる。今まではK君を学童に入れていて、朝7時半に連れてきて、帰りは13時に迎えに行くとしていたのだが、今月から学童に行かせるのをやめたそうだ。だから今日私に朝頼ってきたわけである。
もしかして、これから水曜日の朝毎回うちに連れてくるのだろうか?水曜日はうちでお昼ご飯を食べてそれからクラブに行くのだろうか?と不安になった。私からオファーすることは今後ない。でも頼まれたら断りづらい。朝だけならいいが、昼は勘弁してほしいというのが本音。
今日から勉強しようと心に決めていたのに、それどころではない1日だった。