2019/09/27(金)08:19
研究者としての資質
久々に恵子と長時間電話で話した。
体調も徐々によくなり、今週から研究室に通っているとのこと。ゆるい研究室で、今のところは9時始まりで5時に帰宅できるのでラッキーだと言っていた。
病院からガン患者の細胞を提供してもらい、どの薬が効くかというようなことを実験し、その結果をコンピューターで分析するためのプログラミングもしているそうだ。
ティーチングアシスタントもさせてもらえることになったらしい。
24名程度の学生を指導することになるのだが、普通は参加する学生の数がどんどん減っていってしまうそうだ。恵子も「一人とか、誰も来なかったからどうしよう。ちょっと怖いな。でもやるからには十分準備をして臨みたい。」と言っていた。
修士の後はどうするのつもりかと聞いたら、「博士課程に自分が行きたいのかどうかわからなくなってきた。研究をしていても、失敗して望む結果が出なかったらどうしようとか、こんなことを研究して誰が喜ぶんだろう?何の役にたつんだろう?と考えて落ち込むことが多い。自分は研究者に向かないのではないかと思うようになってきた。」と言った。そんなことを考えていたのかとびっくりした。
「語学を勉強するのも楽しいけど、世の中の役には立たない。自然科学を勉強しようと思ったのは、世の中を少しでも良くできる可能性があると思ったから。でもだんだん自分のやっていることが本当に役に立っていることなのかどうかわからなくなってきた。研究をしているとそういうことを考えてしまうので、結果が得られるまではとても苦しい。」と苦悩を打ち明けてくれた。
恵子が研究者になってもならなくても、博士号をとってもとらなくても私にはどうでもいいこと。でも彼女の努力が報われる人生であってほしいなーと思うし、笑顔でいられる毎日を送ってほしいと切に願っている。